2023.03.05
EASL Champions Week(東アジアスーパーリーグ チャンピオンウィーク)が3月1日に開幕。初日の第2試合に宇都宮ブレックスが登場し、PBA(フィリピン)の強豪でもあり、直近の国内リーグ戦でも好調をキープしているTNTトロパンギガを日環アリーナ栃木に迎え撃った。
ゲームの勝敗を分けたターニングポイントは、第2クォーターの10分間だった。第1クォーターは宇都宮が遠藤祐亮の3本の3ポイントシュート、TNTはゲームハイの28得点を記録しジェイレン・ハドソンの個人技からの得点を中心に、両者が流れをつかみ合う展開に。最終的にはTNTが1点リードで終了したが、このクォーター序盤から宇都宮が一気に猛攻を仕掛けた。
宇都宮は佐々宣夫ヘッドコーチが「第2クォーターのはじめにジョシュ・スコットを中心にインサイドでアドバンテージをとって、相手を苦しめることができた。そこからアウトサイドシュートも入って、そしてディフェンスも良くなるという流れができ、ゲームのリズムを変えることができた」と振り返ったとおり、一気に主導権を握る。
スコットのインサイドとグラント・ジェレットの3本の3ポイントシュートを中心に効率良くオフェンスを展開。ディフェンスでもTNTのボールマンにハードにプレッシャーかけて4分間得点を与えない。第2クォーターを32-8と一気に引き離し前半を57-34とすると、後半の20分も流れを渡さず、逆にさらに点差を広げて相手を寄せ付けなかった。
最終的には99-66の大差で宇都宮が勝利を収め、グループリーグ初戦をものにした。ロスター全員がコートに立ち、チームで15本の3ポイントシュートを成功した。フィールドゴール全体で72本中36本がシュートインと、成功率50パーセントと精度の高いオフェンスを展開。ディフェンスでもハドソンの個人技に苦しめられる展開があったものの、Bリーグでのプレー経験のあるダニエル・オチェフやフィリピンを代表するベテランガードのジェイソン・カストロの得点を抑え込んだ。
「Bリーグがブレイクに入り、チームとして練習する時間増えた。そこでスコットとジェレットのコンビネーションを活かし、どうチームとして戦っていうかを作ってBリーグ終盤戦に臨んでいきたいと考えていた。今日はいい形のゲームを展開できたと思う。ハドソン選手は我々の想像以上にシュートを決めたが、第2クォーター以降にマークマンがより間合いを詰めたり、積極的にビッグマンがハードショーを仕掛けることで流れを変えられた」とコメント。佐々HCは「非常に満足した」と試合を振り返った。
このゲームで5本の3ポイントシュートを含む17得点を獲得した遠藤も「自分としては今日の試合で久しぶりにブレックスらしさを攻守でいっぱい出せた」と語る。インサイドではスコットが24得点14リバウンドと躍動、そしてなんと言ってもジェレットが4本の3ポイントシュートを含む20得点と13リバウンドと活躍を見せたことは、今後のシーズンを考えるとチームにとって明るい兆しになったに違いない。
「彼はインサイドもできるけど、やはり3ポイントシュートが得意なストレッチタイプ。第2クォーターでは相手のビッグマンであるオチェフ選手を引っ張り出して、彼が持っている機動力を活かすことで、チームとしてもアドバンテージが取れた。リーグ戦では良い確率を出せていないが、練習中からシュートがとてつもなく入る選手なので、彼の良さが今日は非常に出て良かった」と佐々H Cはジェレットの活躍に喜びを隠さなかった。
次の試合は本大会でも優勝候補の一角でもあり、タレント豊富なベイエリアドラゴンズ。と対戦。誰もが知る宇都宮の武器である“BREX MENTARITY(ブレックスメンタリティー)”を発揮して、沖縄アリーナでのファイナル行きを決められるか。注目の一戦は3月3日に行われる。
取材・文=鳴神富一
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