2024.01.25
11月3日、B1リーグ第6節が開催され、8勝1敗で東地区首位に立つアルバルク東京がアリーナ立川立飛を舞台にサンロッカーズ渋谷と対戦した。ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチを筆頭に、田中大貴、小島元基と、リーグ連覇を達成した際にA東京に在籍したメンバーとの古巣対決であり、“東京ダービー”としても注目を集めた試合。強固なディフェンスを発揮し、セバスチャン・サイズの19得点を筆頭に4人が2ケタ得点を挙げるバランスのいい攻撃を見せ、88-64の快勝で6連勝と好調を維持した。
熱戦の余韻が冷めやらぬ試合終了後、2022-23シーズンALVARK MIPのトロフィー贈呈式が開催。アルバルカーズ会員(公式ファンクラブ)の有志が企画する同賞は「もっと評価されるべき選手」に送られるもので、アルバルカーズキッズからザック・バランスキーへとトロフィーが授与された。
バランスキーは第2回開催の2018-19シーズン以来2度目の受賞。選定理由には、ケガ人が多発した昨シーズンに全60試合出場を果たしたこと、代名詞のディフェンス力、苦しい時の飛び込みリバウンド、チームのまとめ役としての進化など、チームにウィークポイントが生まれるたびにその穴を埋め、まさにその名前のとおり“バランス”を取り続けたことなどが挙げられた。
リーグでも有数のユーティリティープレーヤーとして、数々の苦しい状況を救ったバランスキーは、自身2度目のALVARK MIP受賞を受けて「1回目にもらった時も、今までで一番うれしかったのですが、2回も受賞できると思いませんでした。この賞の第1回を受賞したアレックス・カーク(現琉球ゴールデンキングス)とは『ALVARK MIPはもらえると一番うれしい賞だよね』と話したことがあります。得点やアシストなどでなかなか賞をもらえるようなプレーヤーではないのですが、この賞は格別です」と語り、「これは昨シーズンへの評価。3回目の受賞は難しいかもしれませんが、今シーズンもしっかりと期待に応えていきたい」と続け、試合終了後に集まった大勢のファンから喝采を受けた。
A東京の生え抜き選手として10シーズン目を迎えたバランスキーは、献身的なプレースタイルや高いユーティリテイ性はもちろん、その人柄や、熱心な社会貢献活動などから多くのファンに愛される選手の1人である。スタッツリーダーズに名を連ねるわけでも、派手なプレーで魅せるわけでもない彼が、ファンからの温かい評価を受けて、改めてBリーグにとっても貴重な選手であることが証明された。分厚い選手層を誇るA東京の中でも、いぶし銀の活躍を続ける。3度目のALVARK MIP受賞に向け、これからのさらなる活躍に期待したい。
文=村上成
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