2024.06.17
4月10日に川崎市とどろきアリーナでB1リーグ第31節が行われ、26勝24敗で中地区5位の川崎ブレイブサンダースが28勝22敗で中地区3位のサンロッカーズ渋谷と対戦。80-52で勝利を収め、連敗を「4」で止めた。
今シーズンの川崎は11月までの14試合を12勝2敗と好スタートに成功したものの、その後はジョーダン・ヒースやニック・ファジーカスの負傷離脱も影響して黒星が増加。中地区首位争いから脱落すると同時に、「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2023-24」進出圏外まで沈んだ。
SR渋谷戦前の4試合を見ると、千葉ジェッツ、広島ドラゴンフライズを相手にいずれも90失点以上で完敗。7大会連続のチャンピオンシップ進出に黄色信号が点灯していた。
広島戦から中2日で迎えた一戦で完勝とも言える白星。佐藤賢次ヘッドコーチはディフェンス面の出来を称えつつ、「ずっと苦しい試合が続いていましたけど、これをきっかけにして残りの全試合、何がなんでも勝利をつかみ取るつもりで準備したいと思います」と、残る9戦に目を向けた。
コンディションの影響で「思うようなプレーができなくて苦しかったですし、チームに迷惑を掛けた」と明かした藤井祐眞は、2試合連続2ケタの15得点に1リバウンド4アシスト2スティールを記録。激しいディフェンスやフロアダイブも披露し、復調の兆しを見せた。
「自分の持ち味はアグレッシブにやること。コートに立てば、痛みとかは関係ないと思っています。コートに出た時、全部出しきるつもりで、自分らしくアグレッシブにプレーすることを心掛けた結果、今日の出だしにつながったと思っています」
4月上旬は例年であれば、チャンピオンシップ進出を決めている時期。今シーズンは追われる立場から追いかける立場へと変わった。川崎一筋で、全6回のチャンピオンシップを経験する藤井にとっても初めての経験だ。
「これまではチャンピオンシップに向けて準備するというか。出場が決まっている状態だったら、プレータイムをシェアしたり、ラインナップを試したり、いろいろなことをやってみたり。でも今は本当に負けられない状況なので、チャンピオンシップ(進出)に向けて、1試合、1試合、チャンピオンシップを戦っているような気持ちでやっています」
チャンピオンシップ進出を逃せば、今シーズン限りでの引退を発表しているニック・ファジーカスとのプレーを終えることになる。藤井はSR渋谷戦でも17得点10リバウンドの活躍を見せた“キング”のプレーに「まだまだできる」と評価しつつ、「一緒にできる試合は減っていくので、1試合、1試合を大切にしたいです。『ニックの引退だから』ということを考えすぎず、一緒にチャンピオンシップへ出て、優勝する気持ちで戦っていきたいと思っています」と意気込んだ。
ワイルドカードは1位の千葉ジェッツから8位の佐賀バルーナーズまで4勝差の大混戦。シーホース三河やSR渋谷との対戦も控えている川崎が大逆転でのチャンピオンシップ進出に向け、最終盤でラストスパートをかける。
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