2025.08.06
現行の制度では“ラストイヤー”となる2025-26シーズン、宇都宮ブレックスの確固たる継続路線は吉と出るか凶と出るか。
昨季はケビン・ブラスウェルヘッドコーチとの突然の別れにも屈せず、3度目のリーグ制覇を達成。伝統の堅守を重点に置きつつも、攻撃では3ポイントシュートの割合が全体の52.4パーセントを占める独自のスタイルを貫いた。
亡き指揮官からバトンを引き継いだジーコ・コロネルHCは、リーグ優勝後にドバイで開催された「BCL Asia 2025」でも優勝へ導いた。9月にはシンガポールにわたり「FIBAインターコンチネンタルカップ2025」へ出場。新シーズンに向けてはオフ期間が少なく、開幕後はリーグ戦と「EASL(東アジアスーパーリーグ)」を並行して戦う。
コロネルHCはタフなシーズンを勝ち抜くポイントについて、「やはりロスターにしっかりとプレーできる選手をそろえられるかが問われる」と言及。在籍4年目を迎える高島紳司は、警鐘を鳴らすように今シーズンを見据える。
「一人ひとりが成長していかないと優勝に届かないですし、CSに出られるかも怪しいと思います。もちろん昨シーズンの優勝はうれしかったですけど、本当に一人ひとりが危機感を持たないといけないです。またゼロからのスタートだと思っています」
王者のプライドを持ちながらも、貪欲に成長と勝利を求め続ける。最強の挑戦者として、クラブ初の2連覇へ挑む。

ユース出身の逸材として覚醒が期待される星川[写真]=fiba.basketball
コロネルHCが開幕前から実戦での経験を積ませているのが星川開聖だ。昨季途中にプロの舞台へ飛び込んだ20歳は、194センチ100キロのスモールフォワード。宇都宮U15出身でもあり、鍛え抜かれた屈強な肉体を武器に攻守で存在感を示す。
コロネルHCは「いずれは主役になれる」と将来性を評価。現時点では3ポイントと守備での貢献を求めており、今季はコート上で勝利を呼び込む活躍に期待だ。
文=小沼克年
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