2018.12.28

ウインターカップ男子準決勝見どころ「愛知勢は2校、桜丘vs福岡第一はエース対決に注目」

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桜丘vs福岡第一【富永啓生松崎裕樹のマッチアップは必見】

 4面仕様から1面だけとなるメインコートに切り替わった12月27日の「Softbankウインターカップ平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。男子は同日に準々決勝4試合が行われベスト4が決定。準決勝は桜丘高校(愛知県)vs福岡第一高校(福岡県)、帝京長岡高校(新潟県)vs中部大学第一高校(高校総体2/愛知県)という組み合わせとなった。

 桜丘の中心は、何と言ってもエースの富永啓生(3年)。内外問わず抜群の得点能力を駆使し、今大会ここまで1試合平均39点をマーク。相手のきついマークをものともぜず、桜丘を高みまで押しあげている張本人だ。また、小嶋悠斗、藤田龍之介(ともに3年生)のバックコート陣も献身的にチームを支えており、この働きがベスト4へ進出した要因でもある。

 対する福岡第一は、初戦から他を寄せ付けない強さを存分に発揮している。東山高校(京都府)、飛龍高校(静岡県)という強豪校を圧倒し、準々決勝の東海大学付属諏訪高校(長野県)戦でも86-63で勝利。同校最大の持ち味であるファストブレイクが繰りだされると、どのチームも太刀打ちできない状態だ。松崎裕樹(3年)、河村勇輝(2年)を中心に小川麻斗、クベマジョセフ スティーブ(ともに2年)らも得点に絡み、どこからでも点が取れる布陣となっている。

 注目はマッチアップが予想される富永と松崎のU18日本代表&エース対決。富永が抑えこまれるようだと福岡第一のワンサイドゲームもあり得るだけに、彼の大爆発に期待したい。前日の試合で30得点23リバウンドを記録したセン マム リバス(1年)も出来も勝敗を左右するだろう。

帝京長岡vs中部第一【勢いに“乗る”チームと“乗りたい”チームが激突】

 ウインターカップ予選で今夏のインターハイを制した開志国際高校(高校総体1/新潟県)を破って本戦に乗りこんできた帝京長岡。同チームは八王子学園八王子高校(開催地)との延長戦をものにし、昨年大会覇者の明成高校(宮城)も退けた。ベスト4に残ったチームの中で、今一番波に乗っていると言っていい。神田龍一のゲームメイクにケイタ カンディオウラ、品川廉椎(いずれも3年)が得点で応え、初の決勝進出を目指す。

 対する中部大第一は、中村拓人と青木遥平(ともに3年)の2人がチームの柱。中でもキャプテンの中村は司令塔ながらも、切れ味鋭いドライブで得点を決めるスコアラーだ。3回戦の能代工業高校(秋田県)までは順調に勝ち進んだ同校だが、27日の報徳学園高校(兵庫県)との試合では、指揮官が「今シーズンでワーストじゃないですかね」と言うほどの出来であった。決勝戦へ勢いをつけるためにも、この試合では堅守からの速い攻めを取り戻し、準々決勝の鬱憤を晴らしたいところだ。

 両チームともに強力な留学生を擁しており、ゴール下は潰し合いが予想される。帝京長岡は中村と青木の両雄を、どう抑えるかがカギになりそうだ。

文=小沼克年

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