2021.06.07
バスケットボールキングでは、BリーグやWリーグの選手たちに、高校時代を振り返ってもらうインタビュー特集を連載中。トップリーグで活躍する選手たちの高校時代の話を、ぜひ今後の学生生活の参考にしてほしい。
第7回は川崎ブレイブサンダースから新潟アルビレックスBBに移籍が決まった林翔太郎が登場。すでに190センチの身長があったという高校時代にすべてのポジションにトライさせてもらったことが、今、Bリーグでプレーする自分につながっている、と振り返る。
写真=B.LEAGUE
取材協力=川崎ブレイブサンダース
――当時憧れていた選手はいましたか?
林 カーメロ・アンソニー(ポートランド・トレイルブレイザーズ)です。
――中学校時代は全国大会の経験などはありましたか?
林 ありません。すべて地区予選敗退で、北海道大会にも出たことがありませんでした。
――その中で林選手の役割は?
林 チームではエースでキャプテンでしたが、今お話したようにチームは地区予選で敗退です。それでも地区選抜チームのキャプテンに選ばれたのですが、北海道選抜の選考会で一次予選、ジュニアオールスターのメンバーには選ばれませんでした。
――旭川大学高校に進学した理由は?
林 ミニバスの頃からの友人に誘われたのがきっかけです。というのも、ミニバスのころは自分たちのチームが強かったのに、中学になるとその友達のチームのほうが圧倒的に強くなって。友達もうまくなっていったので、その人たちと一緒にバスケをしたいと思っていました。ただ、学校が地元から少し離れていたので下宿生活だったんですが、その時は早く実家から出たいと思っていたのに、親元離れて初めて親のありがたみを知りました。1カ月でホームシックになりました(笑)。
――高校の練習にはすぐになじめましたか?
林 馴染めませんでした。他のうまい同級生はAチームのようなところで練習していたんですけど、僕は下手くそだけど身長が190センチくらいあったので、そこに入れてもらっていて。他の人と差がありましたね。
――練習メニューが厳しくて部活をやめたいと思ったことはありますか?
林 あります。たくさんありました(笑)。大学時代も含めていっぱいありますよ。ただ、今となっては本当にやめなくてよかったです。
――名物練習はありましたか?
林 高校の時は体育館の四つ角にコーンを置いて1周18秒で30周のコートラン、それが大学になると50周や100周の時もありました(笑)。
――全国大会で感じたことは?
林 3年生の時に国体のメンバーに選ばれ、福岡県チームと対戦しました。その時の福岡のメンバーには(福岡大学附属)大濠(高校)の青木(保憲、川崎ブレイブサンダース)、杉浦(佑成、サンロッカーズ渋谷)、葛原(大智、富山グラウジーズ)などがいて、現実を見ましたね。ディフェンスやシュート、その一つひとつの精度が全然違いました。なのでもっとシュートを決めたいと思って、帰ってからたくさんシューティングをしたことを覚えています。
――大学は九州にある東海大学九州へ進学します。
林 高校の時に毎年遠征で行かせてもらっていて、それまで見たことないバスケットをしていたのに興味を持ったことと、高校の先輩も進学していたこともあり進学を決めました。
――高校3年間を振り返って、どのような点で成長できましたか?
林 まず人間的に成長できたと思います。バスケをする以前の挨拶――礼儀など、社会人になっても欠かせない基本的なことを学べたと思います。
――今年はインターハイや全国中学校大会が中止になるなど、思い切り部活動ができない選手たちが多くいます。彼らに励ましのメッセージをお願いできますか。
林 これまで新型コロナウイルスの影響でなかなかバスケットボールをする状況ではありませんでしたが、こんな時だからこそできることってたくさんあると思います。もちろん家でトレーニングなどをすることも大切ですが、本をいっぱい読んだりすることも大切だと思います。僕自身は本を読んだりするタイプではないんですが、こういう自分に時間を使えるタイミングはあまりないと思うのでたくさんいろんな本を読んで、またバスケットができる時に活かせるようにしています! そこでライバルに差をつけましょう!! 新型コロナウイルス感染拡大で大変な状況ですが、こんな時だからこそ力を合わせてまずはコロナに打ち勝ちましょう! 『夢は逃げない。逃げるのはいつも自分』です。夢に向かって頑張ってください。
※所属は2019-20シーズンのもの
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