2021.01.13

米須玲音が特別指定で川崎ブレイブサンダースに入団「1日でも早く試合に出られるよう頑張りたい」

「自分が得意とするパスや、ガードとしてコミュニケーションをしっかりと取ってプレーをしていきたいと思います」と米須玲音は決意を語った
1986年生まれ。バスケットボールのライターとして3x3が得意領域。国内外のトレンドを追い、競技の歴史を紡いでいます。5人制もbjリーグ時代から、Bリーグに至るまでカバー。また毎年の楽しみは代々木のALLDAYに行くこと。

 1月13日、川崎ブレイブサンダースは昨冬のウインターカップで準優勝した東山高校(京都)のポイントガード、米須玲音が2020-21シーズンの特別指定選手として加入することを発表した。1950年に東芝バスケットボール部として創部して以来、現役高校生をチームに迎えることは初。同日には川崎の北卓也ゼネラルマネージャー(GM)と、米須が出席して、記者会見が開催された。

 まず北GMは高校バスケ界屈指の司令官について「ディフェンスを翻弄するパスセンス、パス1本でファストブレイクを出すといったファンを魅了するプレーなどたくさんの魅力がある」と、ガードとしての資質を評価するとともに、ウインターカップ決勝の仙台大学附属明成戦で見せた、メンタルの強さにも言及した。

「試合終盤、3本のフリースローを決めて同点という場面で、確実に3本を入れたという度胸も素晴らしいと思いました」

 同GMが彼の存在を初めて知ったのは、2019年のウインターカップ。準決勝の福岡第一高校vs東山高校の映像を見て「パスの上手い選手がいる」と、その第一印象を明かす。その後、情報収集の末に、今回の特別指定選手としての確認を同校バスケットボールの大澤徹也監督に行い、昨年末の同大会が終わった後に本格的な話し合いによって加入に至ったという。活動期間は「進学予定先の日本大学の活動がはじまる前まで」とし、「チーム内競争はあるのですけど、即戦力というよりかは、日々のチーム練習でいろんなことを経験してもらって、上のレベルに目標を定めて努力してほしいと思います」と、成長へ期待を込めた。

 一方で、米須は緊張した面持ちながら、Bリーグ挑戦について意気込みをこう語った。

「トップチームの川崎ブレイブサンダースに加入するにあたって、自分は本当に素直に嬉しく思います。自分が得意とするパスや、ガードとしてコミュニケーションをしっかりと取ってプレーをしていきたいと思います」

背番号は『3』。憧れの並里成と同じ番号を選んだとのこと

 現在、チームに合流してまだ間もないという。しかし、ブレイブサンダーズの雰囲気は良いようで、上々のスタートを切っているようだ。

「皆さんと少しずつコミュニケーションを取ることができています。川崎に入ってとても楽しく、そして自分が困ったときに、皆さんから声を掛けていただいて、優しく接してくださり、ここに入ってすごく良かったと思います。これから少しずつリーグ戦や、練習の中で皆さんとしっかりとコミュニケーションを取って、自分のプレーをしっかりと監督やコーチに見せることで、1日でも早く試合に出られるよう頑張りたいと思います」

 また会見では、一都三県に出された緊急事態宣言の影響で出席できなかった、同高の大澤徹也コーチが下記のコメントを寄せて、教え子の前途にエールを送った。

玲音へ

君にしかできない経験です。この経験ができることに感謝してください。たくさんの人に見ていて楽しいバスケットボールを見せてください。楽しむことを忘れずに。

 偶然にも米須は明日14日が18歳の誕生日である。17歳最後の日にプロチームへの加入会見に臨むことは、そうそうできる経験ではない。川崎ブレイブサンダースの一員として、また高校卒業をへて迎える大学生として、明日からはじまる1年間で彼は数多くのことを吸収し、飛躍の糧にすることだろう。本人は来る18歳に向けて、こう語った。

「特別指定選手としての期間ではBリーグのトップチームのレベルで、自分の何が通用して、何が通用しないのかということを学んでいきたいです。また大学に進学しても、どれだけ通用するのか、しないのかということを、自分で考えながら、大学4年間で少しずつ成長していけたらと思います」

 気は早いが、もし彼が今回の活動期間内にコートへ立てば、B1の最年少出場記録を更新することが見込まれる。現在のレコードホルダーは河村勇輝。今、東海大学1年生で、特別指定選手として横浜ビー・コルセアーズでプレーする彼が、昨シーズン、三遠ネオフェニックスで樹立した18歳8カ月23日である。もちろん、ゲームへ出るにはコーチの判断やタイミング、彼の努力が必要であることは言うまでもないが、米須玲音が大きな一歩を踏み出す姿を楽しみにしたい。

文=大橋裕之

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