2022.07.18

「今のパフォーマンスではぜんぜん物足りない」イラン戦を終えて渡邊雄太が心境を語る

会見では予定よりも大幅に延長して、素直な心境を語ってくれた渡邊[写真]=Getty Images
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 7月17日、男子日本代表は「FIBAアジアカップ2022」のグループステージ第3戦でイランと対戦し、76-88で敗れた。

 試合から一夜明けた18日、記者会見に応じた渡邊雄太は、「下を向く必要はぜんぜんないよとチームに伝えました。国際大会を経験してるメンバーがしっかりいるイランは、試合を通してミスマッチなど僕たちの弱い部分をちゃんと突いてきて、自分たちはそこに対応しきるだけの経験がありませんでした」と試合を振り返りつつ、「いい試合や悪い試合があると、みんなオーバーリアクションしがちなんですけど、負けるときは負けるんで、昨日の敗戦を変に引きずったりする必要は全くないと思っています」と切り替えの重要性を語った。

「今回の代表は若くてまだ経験も足りない選手も多い中で、まだまだやれるなっていうのは僕自身も感じています。ただ修正しなきゃいけない部分としては、外のシュートが入ってないときにペイントをアタックして点を取れる選手っていうのが、まだ少ないのかなっていう風には感じています」

 そう語る渡邊は、イランの218センチのセンターであるハメド・ハダディを例に挙げ、「220センチ近い選手との対戦は普段なかなか経験できないので、みんなどこか萎縮してしまった部分はあったと思います。でも、僕も20歳のときに220センチの相手に飛び込んでいって、レイアップを決められたかって言われたら、あの頃はできなかったと思います。昨日の試合はチームにとっていい勉強に間違いなくなったので、日頃の練習からあのサイズの選手をいかに意識してやっていけるかが重要です」と話し、若さと伸び代を兼ね備えたチームに期待を寄せた。

「対戦相手を意識して後手後手になるのではなく、自分たちやるべきことに照準を向けることが重要」と話す渡邊[写真]=Getty Images

「僕自身ももっと若手に伝えていかなきゃいけない立場にある」と話す渡邊は、積極的にペイントアタックを仕掛けて日本をけん引し続けたが、「口で説明するのは難しいので、やっぱり自分が先頭に立って、プレーで見せていきたかったんですけど、逆にそれをやろうとしすぎて上手くいかなかったり、あまりにも僕の外のシュートが入ってなさすぎて、引かれて守られたシーンもありました」と自身の反省点についても言及した。

 また、今大会での個人的の収穫について聞かれると「昨シーズンの中旬ぐらいから出場機会が少なくなったので、失った試合勘を取り戻したいなと思っているのですが、長時間プレーするのが久しぶりで、正直すごく楽しいです」と明るく語りつつも、「シュートタッチやコンディショニングの部分も含めて、今のパフォーマンスではぜんぜん物足りないです」と自身のプレーには一切満足していないようだ。

 トム・ホーバスヘッドコーチが率いる新生日本代表には、今大会が初参加となった渡邊は、会見の最後に「日本は若くてハングリーさのある選手がどんどん出てきていて、すごくうれしいです。こうやって若い選手が国際大会で活躍して、競争が生まれることによって代表のレベルが上がっていくと思います。これからの日本がすごく楽しみだなと、僕もワクワクしながら毎日プレーしています」と力強く語った。

 負けたら終わりの1発勝負となる決勝トーナメントが19日にいよいよ開催される。有望な若手選手たちとともに多くの経験を積むには、まず初戦のフィリピンを倒さなければならない。

ホーバスHCのポジティブな声かけに助けられていると明かした渡邊

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