2022.09.26
8月25、30日に行われる「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選」 Window4。男子日本代表は開催国枠ですでに出場権を得ているため、本大会へ向けて重要な強化の場となっている。
今月15日に発表された候補メンバーには、7月のアジアカップでアピールに成功した若手や長らく代表に貢献してきたベテランが選出された。本記事では、選出された19名の中で特に注目すべき3選手をピックアップして紹介する。
文=永塚和志
スモールフォワードからセンターまでこなせるが、7月のアジアカップでは渡邊雄太が参戦したこともあって主にスモールフォワードでプレーした。世界的にはサイズは小さいものの、アルバルクでディフェンスを中心に厳しく鍛えられてきたこともあって、体を当てるプレーをいとわない。ドライブからの得点を武器とするがフィニッシュで課題を残しており、そこは本人も自覚している。
また、サイズを考えても3ポイントシュートで貢献することも必須となってくるが、まだ力量は発揮できておらず、アジアカップを振り返って「オフェンスでチームにいい波を持ってこられなかった」と話している。
アジアカップでは5試合中3試合でスターティングラインナップに名を連ねたが、同じく進境著しい井上宗一郎が仙台でのイランとの2試合強化試合で先発出場するなど存在感をアピールしており、ポジション争いが激しくなっている。ワールドカップ本戦開幕が1年と迫る中、今後より攻守で自身を示していかねばならないため、Window4には危機感を持って臨んでくるに違いない。
ホーバスHCからは「10本シュートを打つならば7、8本は3ポイントシュートを打ってほしい」と求められているが、ボールを受けた時に自然と体がリングへ向かってしまう癖はなかなか抜けていないところは、先述のイランとの2試合で垣間見えた。それでもいずれの試合でも20前後の得点と合計で5つのスティールを記録するなど、その実力を示した。
とりわけ、というよりも改めて馬場の力量が抜きん出ていると感じたのが、速攻の際にコートの先頭を走ることのできる前に進む速さだ。日本が相手のターンオーバーなどで攻撃権を得ると、すかさずフロントコートへ抜け出して富樫勇樹(千葉ジェッツ)や河村勇輝(横浜ビー・コルセア―ズ)のパスからの得点シーンは、ホーバスHC体制の日本代表ではなかなか見られなかった。
テンポを上げてポゼッション数で上回るという同HCの掲げる展開を体現するには欠かせない存在であり、Window4でもそこが見どころとなる。
馬場同様、同指揮官からは3ポイントシュートをより多く打つことを求められているが、ボールを受けてからドライブへ行く癖は簡単には抜けない。また、馬場のような速攻のできるスピードとディフェンス力があるわけでないことは、彼にとってディスアドバンテージになる。
先述の強化試合2試合では、1戦目に馬場と先発出場も翌日の試合でホーバスHCは相性の良さを取って、馬場と須田侑太郎(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)を先発させた。このあたりから見ても比江島の立場をどう見るかは難しいところだ。
当人は「流れが悪いときやペイントタッチしないといけない場面」に自身のドライブが生きるはずとし、3ポイントシュートを増やさねばならない中でも自身の長所でチームに貢献できるはずだと信じる。
昨シーズン、BリーグチャンピオンシップでMVPを獲得したエネルギーあふれるプレーぶりは、ホーバスHCからも高評価だった。ワールドカップ予選ではWindow1のみの出場にとどまっているが、Window4では改めて自身の価値を示すために意気込んでくるのではないだろうか。
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