ドイツに敗れバスケW杯初戦黒星の日本…渡邊雄太は次戦に向け「落ち込んでる暇はない」

　8月25日、「FIBA バスケットボールワールドカップ2023」が日本を含む3カ国で開幕し、日本代表（FIBAランキング36位）はドイツ代表（同11位）と対戦した。

　この試合では、立ち上がりから日本が戦術の中心に据える3ポイントシュートがなかなか決まらず、個人技を生かして攻めるドイツの背中を追いかける展開に。それでも気を吐いた日本代表は、渡邊雄太（フェニックス・サンズ）が20得点6リバウンドと攻防で活躍。63－81と敗れはしたものの、個人スタッツでは一矢を報いた。
　
　試合後のインタビューでは、渡邊は「自分のシュートが入っていたら変わっていたなと思うので、チームに迷惑をかけてしまったなと思います」と述懐。チーム最多得点を記録しながらも、チームを勝たせられなかったことに責任を口にした。

　しかし、後半の得点だけを見ればドイツに勝っており、ある意味での収穫はあったとも言える。渡邊も「後半は、点差を離されそうなときにみんなが食いしばって、40分間戦い切った」と、終盤の戦い方を評価した。

　そこで問題になるのが前半につけられた20点以上の点差。31－53とビハインドを背負ってハーフタイムに突入した日本だが、渡邊はその理由にも言及した。

　「僕たちは（ドイツを）チームで止めるしかなく。個人個人で見たときに相手のほうが強いのはわかっています。チーム力で勝負しないといけないのに、コミュニケーションの部分でミスがあったので、そういうことなく40分間戦い切ることを重要な課題としたい」と話し、ディティールにもこだわりたい点を強調した。

　また、渡邊は「オフェンスとディフェンスは表裏一体」と表現。「どっちかが悪かったらどっちも悪くなってしまうので、今日、オフェンスでリズムをつかめなかったのはディフェンスにすごく影響したかなと思います」と、前半にリードされた理由についてコメント。

　続けて、話題は次戦であるフィンランド戦に。213センチのエース、ラウリ・マルカネン（ユタ・ジャズ）を筆頭に、日本よりも高さのある選手がいるチームだが、「高さで負けるのはしょうがないので、自分たちは運動量と速さで勝負するしかない」と、自分たちの武器を生かすことに集中していた。

　フィンランド戦に向けての修正点を問われると「3ポイントしかないです」と断言した渡邊。自身のシュートタッチについても、「今日の前半はチームに迷惑をかけてしまったんですけど、しっかりと自分のリズムで打ててはいたので、あとは自分が決め切れるかで日本を勝たせられるかが変わってくると思います」と、エースとしての自覚をにじませた。

　最後には「落ち込んでる暇はない」と強調した渡邊。「しっかり休んで次の試合に切り替えて次の試合に絶対勝てるように頑張ります」と力を込めた。

　日本代表の2戦目となるフィンランド戦は、8月27日の21時10分より、沖縄アリーナにて行われる。試合はテレビ朝日系列で生放送されるほか、バスケットLIVE、DAZNではリアルタイムで配信される。