2021.04.26

キャリア豊富な女子日本代表の司令塔・町田瑠唯「今はチームを引っ張る立場」

日本代表でも多くの経験を重ねている町田瑠唯[写真]=日本バスケットボール協会
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 東京オリンピックに向けて活動を行っている女子日本代表。第2次強化合宿は4月16日から25日の期間で行われたが、合宿終盤の公式リモート取材に町田瑠唯富士通レッドウェーブ)が登場し、合宿の感想を語った。

「今回の合宿は新しい選手が多く、チームの中心選手でケガをしている選手もいるため、今までとは違うメンバーでやっています。(これまで)あまり一緒にプレーしていなかった選手とはうまくコミュニケーション取りながらやっていきたいと思っていますし、(新メンバーは)日本代表のバスケットを理解するのに必死だと思うので、そこでしっかり合わせていけるようにとは思っています」

ポジション争いに関しては「常に危機感を持っています」

 東京オリンピックは新型コロナウイルスの影響で開催が1年延期となったが、女子日本代表は、この間に国際大会で数々の実績を持つベテランの吉田亜沙美が引退。さらに、昨年2月の「FIBA 東京 2020 オリンピック予選大会(OQT)」(ベルギー開催)ではスターターを務めていた本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)が昨年11月に膝のじん帯損傷の大ケガを負うなど、ポイントカードのポジションでは大きな変化があった。

 第2次強化合宿には本橋も含めてポイントカード6名が参加。ポジション争いは激戦となっている。その中で、日本代表として最もキャリアの長いのが町田だ。好パスで仲間の得点を演出するだけでなく、スピードあるドライブなどから点も奪うガードで、Wリーグではアシストのタイトルを4年連続(5回目)で獲得している。

 そんな実力のある町田だが、日本代表のポジション争いには「常に危機感は持っています」と言う。「若い選手やフレッシュな選手が入ってきていますが、能力が高く、素晴らしい選手が多いので、私自身もそのガードの選手たちを見て学べるところがたくさんあります。私とは違うプレースタイルの選手が多いので、いろんなところを盗んで、学んで自分のものにしていけたらいいかなと思っています」と口にした。

3ポイントシュートを「打つべき時に打てるように」

 町田は、東京オリンピックの延期が決まった時期は、「一時期、気持ちの面で落ちてしまった」ようだが、夏の祭典が迫ってきた今は「気持ちもオリンピックに向けて上がってきています。スイッチを入れることができて良かったです」と言う。

「私はトランジションバスケット、速いバスケットを展開することや、パッシングやゲームマネジメントのことをヘッドコーチからも言われているので、まだまだではありますが、そこはアピールしていけたらいいなと思います」と町田。

 シュートに関しては「流れを見ながらしっかり打つべき時に打てるように。それを決め切れるようにしていきたいです。それと、シューターやシュート確率の高い選手が多いので、なるべくそういった選手たちがシュートを打てるようにクリエイトしていきたいとも思っています」と、課題ややるべきことを的確に語った。

 東京オリンピック出場に向け、「まずはメンバーに選ばれること」としながら、「前回のオリンピックの時はワクワクしていた気持ちがあったのですが、今は経験も重ねて、歳も上になり、チームを引っ張っていかないといけない立場になっています。楽しみというよりは緊張感の方が強いです」と、放つ言葉からは強い責任感を感じさせた。

「ガード陣を引っ張っていけるように」と語った町田瑠唯

取材・文=田島早苗

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