2025.07.18

河村勇輝のリーダーシップも評価…ブルズ若手が実感するチームの成長

新しいチームにもかかわらず、河村は短期間でチームメートの信頼を得たようだ [写真]=Getty Images
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 NBAサマーリーグに参加中のシカゴ・ブルズの若手選手、ノア・エセンゲラクラン・オルブリッチ、そして河村勇輝がクロストークを行い、ラスベガスでの経験やチームの成長について語った。その模様がブルズの公式YouTubeチャンネルにアップされている。

 3人は、サマーリーグ開幕前の準備期間が限られていたことに触れつつ、「試合を重ねるごとに良くなっている」と手応えを口にする。ディフェンスを中心に連携が高まり、チームとして一体感が生まれてきたと感じているようだ。エセンゲは「トレーニングキャンプは数日しかなかったが、試合ごとにゲームスタイルに順応してきている」と語った。

 ドイツリーグ出身のエセンゲにとって、NBAサマーリーグはスピードやフィジカル面でまったく異なる舞台だという。「ドイツでは時間的な余裕があったが、ここではすべてが速く、よりアスレティックだ」と話し、適応の難しさと同時にその成長の機会を楽しんでいる様子だった。

 また、河村とオルブリッチのプレーに対する称賛の声もあがった。エセンゲは「ラックランは何でもできる選手だし、ユウキ(河村)はすべてが見えていて、クレイジーなアシストを連発する」と驚きを交えて語った。オルブリッチも「ユウキはサマーリーグで最高のパサーの一人。しかもそのプレーがクールで見ていて楽しい」と絶賛した。

エセンゲ(右)は今年のドラフト1巡目12位指名のフランス人、オーストラリア人のオルブリッチ(左)は同ドラフト2巡目55位でレイカーズに指名され、トレードでブルズにやってきた [写真]=Getty Images

 河村は英語でのコミュニケーションについて「得意ではないが、チームメートやコーチが助けてくれる」と感謝を述べた。また、自身のディフェンス面での課題についても、「身長のハンディはあるが、仲間がそれをカバーしてくれている」と話し、チーム内の支え合いが自信につながっていることを明かした。

 ラスベガスでは、河村の存在に注目が集まっている。日本から駆けつけたファンが掲げる名前入りのボードや熱烈な声援について、オルブリッチは「素晴らしいことだ。以前プレーしたフィリピンのカイ・ソットや韓国のイ・ヒョンジュンもファンに熱狂的に支持されていたけれど、ユウキにもそれに匹敵する人気がある」と語った。エセンゲも「彼はその声援に値するプレーをしている」と認めた。河村自身も「ファン、コーチ、チームメートの期待に応えることが自分の使命。彼らのサポートがなければ何も成し遂げられない」と語り、その姿勢にリーダーとしての成熟も垣間見えた。

 オルブリッチは「ユウキはまだ若いが、チーム内でリーダーシップを発揮している。時に軽妙なジョークで場を和ませ、時に的確なアドバイスをくれる存在だ」と信頼を寄せた。エセンゲも「経験が豊富で、プレー以外でも支えてくれている」と語り、チーム内での存在感の大きさを強調した。

 クロストークの最後には、3人がそれぞれ「恋しいもの」について語り、家族や母国の料理、涼しい気候を挙げながらも、「いま一番楽しんでいるのは、何よりもバスケットボールそのものだ」と声を揃えた。暑さ厳しいラスベガスの地で、彼らはバスケットへの情熱を胸に、着実に絆とケミストリーを深めている。

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