2025.09.02

今季必見の若手スター候補4選…飛躍が期待される有望株をリストアップ

[写真]=Getty Images

■新世代のスター候補たちも台頭

 いよいよ本格的な世代交代に突入したNBA。依然として殿堂入り確定のベテランたちもコートで猛威を振るっているが、各種個人賞や『NBA 2K』のパッケージデザインを見ても、中堅世代の存在感が際立っている。

 しかし、次なるスター候補たちの台頭も著しく、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)やルカ・ドンチッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)にも気を抜く余裕はない。

 以下では、2025-26シーズンの開幕に先駆けて、さらなるブレイクに期待のかかる注目の若手をリストアップする。

アメン・トンプソン(ヒューストン・ロケッツ)

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 若干22歳にして、NBA屈指のエリートディフェンダーに仲間入りを果たしたトンプソン兄弟の兄。昨年はキャリア2年目にしてオールディフェンシブファーストチーム入りを果たし、この守備職人に認定された5選手の中でも、ディフェンシブレーティングはトップタイの108、ディフェンスにおける勝利貢献度は単独トップの3.9をマークした。

 昨シーズンの平均スタッツは14.1得点8.2リバウンド。課題とされる得点力が向上すれば、平均ダブルダブルは現実的な目標となる。その成長を後押しするのが、ケビン・デュラントのロケッツ加入だろう。KDは、トンプソンがスコアリングと判断力を磨くための最適な指導者であり、ジャンプショットやシュートクリエーションが改善すれば、最成長選手賞(MIP)の最有力候補となるだろう。

シェイドン・シャープ(ポートランド・トレイルブレイザーズ)

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 高校時代、3つの格付けサイトで1位の評価を獲得していた天才にも、才能の開花が間近に迫っているかもしれない。昨シーズンはキャリアハイの18.5得点を記録。また、レギュラーシーズンの最後の5試合では3度の30点オーバーを叩き出し、健康面で若干の不安を抱えながらも、ポテンシャルの片鱗を見せた1年となった。

 ハイライト量産の強烈なダンクやフィジカルの強さで見せ場をつくるドライブからのスコアリングなど、飛び抜けたアスリート能力と素材は一級品。また、ミッドレンジの確率の高さはガードとして突出しており、昨年の2ポイント成功率は55パーセントを超えている。課題のアウトサイドでの成長と、コンディション面の安定が実現すれば、デイミアン・リラードの新たなパートナーとしてフランチャイズの未来を任される存在になるはずだ。

ジェイレン・ジョンソン(アトランタ・ホークス)

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『Fadeaway World』のエディ・バイター記者は、ホークスの若きフォワードを「リーグで最も興味深いブレイク候補の一人」としている。昨シーズンも肩のケガがなければ楽しみな存在だったが、プレータイムやアテンプトの上昇は、球団からの信頼の表れであり、負傷前までのスタッツは平均18.9得点、10.0リバウンドのダブルダブルに到達していた。

 複数のポジションを守り、リムでフィニッシュするジョンソンの両サイドにおける存在感は年々高まってきており、速攻展開を任せたらリーグでも上位。また、アシスト5.0本も見逃せないスタッツで、ウィングながらセカンダリークリエイターとしての役割も担える器用さも兼ね備えている。判断力とアウトサイドがステップアップすれば、ストレッチフォワードとしての完成系も近く、クイン・スナイダーヘッドコーチもトレイ・ヤングらに並ぶ柱の1人として期待を寄せている。

ジェイデン・アイビー(デトロイト・ピストンズ)

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 2024-25シーズン序盤、アイビーはブレイクの兆しを見せていた。得点やフィールドゴール成功率はキャリアハイペースで、特にアウトサイド成功率は40.9パーセントと大幅に効率を改善し、キャリアの中で最も大きな進歩となった。1月に左腓骨骨折を負い、シーズンの大半を離脱する不運さえなければ、現段階での評価はより高まっていたことだろう。

 アウトサイドに限らず、年々フィールドゴール成功率が上昇しているのは、効率面における良い傾向。着実な成長曲線が描かれ、爆発的なスピードとアタック力はトランジションでの脅威となり続けている。スピードに頼る反面、ターンオーバーの多さが玉に瑕で、ケイド・カニングハムと併用される時間が多いため、オフボールでの動きと3ポイントの精度の維持が新シーズンの焦点となる。カニングハムの負担を軽減するパートナーとして機能すれば、再建チームの鍵を握る選手となるだろう。

文=Meiji

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