2021.02.24
6月27日(現地時間26日、日付は以下同)。フィラデルフィア・セブンティシクサーズのトバイアス・ハリスが『ESPN』の番組「First Take」へゲスト出演した。
ハリスは昨季途中にトレードでロサンゼルス・クリッパーズからシクサーズへ加入。今季はジョエル・エンビード(平均23.4得点)に次ぐチーム2位の平均19.4得点に6.8リバウンド3.2アシストをマーク。3ポイント成功数でもフルカン・コルクマズ(平均2.0本)に次ぐチーム2位の平均1.8本を沈めている。
だがシクサーズはここまでイースタン・カンファレンス6位の39勝26敗。プレーオフ出場こそ決めているものの、エンビードとハリスのほか、オールスターガードのベン・シモンズやベテランのアル・ホーフォード、ジョシュ・リチャードソンといった豊富なタレントを誇るロースターだけに、どこか物足りなさが残る。
「僕は嘘を言うつもりはない。僕らは今シーズンを通じて、ベストなケミストリーを構築することができていないんだ。それはこのチームでプレーする全員が思ってるところだと思う。開幕からここまで、僕らはケガとも戦ってきたしね」とハリスは振り返る。
今季のチームで65試合にフル出場しているのはハリスのみ。エンビード、シモンズ、リチャードソンはそれぞれケガに見舞われ、10試合以上を欠場している。
オールスター後にエンビードやシモンズが欠場したことで、シクサーズは4勝6敗と勝率5割を下回り、ディフェンシブ・レーティング(100回のポゼッションにおける失点)がリーグ25位の115.7へと急降下。シーズン全体ではリーグ6位の107.6を残しているように、このチームはもともと強固なディフェンスが備わっている。
オフェンシブ・レーティング(同得点)で見ていくと、シーズン全体の109.7(リーグ18位)からオールスター後はリーグ3位の116.8まで急上昇。オフェンス面については、シモンズ欠場時に代役を務めた2年目のシェイク・ミルトンの活躍が顕著。オールスター後に平均16.5得点3.8アシストを残したガードは、オフェンシブ・レーティングで134という高数字を残しているからだ。
シクサーズは今季途中のトレードでグレン・ロビンソン3世、アレック・バークスというスコアラーを獲得し、最近では今年2月にダラス・マーベリックスから解雇されていたライアン・ブロコフというオーストラリア出身の3ポイントシューターを補強。
「僕らはここまで、自分たちの期待に応えられているとは言えない。でもオーランドでは新たな機会を手にすることができる」というハリスの言葉どおり、シクサーズはトレーニングキャンプから再びチームを構築し、今季ベストのチームへと変貌を遂げることができるかもしれない。
シクサーズにとって、7月31日から幕を開けるレギュラーシーズン8試合の対戦相手は、勝率5割以上が3チームのみと、比較的イージーな日程。ホーム戦績でリーグベストの29勝2敗を残す“内弁慶”なチームとしては、10勝24敗と大きく負け越すアウェーのような感覚かもしれない。
それでも、このチームがリーグ上位のディフェンス力を取り戻し、先発起用が濃厚なミルトンや新加入のブロコフといったシューター陣を有効活用することで、やっかいなチームになることは確実。勝負どころでエンビードやハリスが安定した活躍を見せることができれば、イーストの覇権争いに加わることも十分可能だろう。
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