2023.03.04
2月20日(現地時間19日、日付は以下同)。「NBAオールスターゲーム2023」の開催を前に、ロスターを選定するドラフトが行われ、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)とヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)がオールスターへ選出された選手たちを交互に指名していった。
リザーブ枠の指名を終えて、両選手はスターターを順にセレクトしていったのだが、アデトクンボがドノバン・ミッチェル(クリーブランド・キャバリアーズ)を指名すると、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)が立ち上がり、レブロンへ指名するように笑みを見せながら近づいて肩をたたいた。
その後、レブロンは“ラブコール”に応えてヨキッチを指名。最後は開催地となったユタ州ソルトレイクシティのチーム、ユタ・ジャズのラウリ・マルッカネンがアデトクンボから指名されてドラフトは終了。
試合後の会見で、ヨキッチは「僕が最後なんだと思った。そう思って立ち上がったんだ。なんだか悪いと思っているよ。特に僕らは負けてしまったからね」とレブロンへのラブコールを振り返り、「あの場面で僕は立ち上がってしまったから、ラウリが見えてなかったんだ」と明かした。
5年連続5度目となった今年のオールスターゲーム当日は、ヨキッチにとっては28歳の誕生日。NBA史上、オールスターゲーム当日に誕生日を迎えたのは1989年のラリー・ナンス(元キャバリアーズほか)以来のことで、スターター出場を飾ったのはこの日のヨキッチが初となった。
ナゲッツの大黒柱は「チーム・レブロン」の先発として約20分プレー。キャプテンのレブロンへ絶妙なロブパスを繰り出してワンハンドダンクを演出したほか、カイリー・アービング(ダラス・マーベリックス)のリバースレイアップ、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)のダンクを演出するパス捌きを見せ、4得点5リバウンド6アシスト2スティールを記録。
スターター枠でオールスターへ選ばれた選手として、8人中7番目の指名だったことに驚いたかと聞かれると、ヨキッチは笑みを見せながら「いや。僕でも自分のことをドラフト指名しないだろうから。この試合は僕にとって意味はないんだ」と答えていた。
また、誕生日の予定について聞かれると「何も(ない)。僕らはデンバーの家へ行くだけ。数日間のオフがあるといいね。実際は1日だ。コーチと話すよ。たぶん2日のオフになるだろうね」と、「チーム・レブロン」の指揮官を務めたマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ/ナゲッツ)と話す予定だと返答。
なお、この試合では直近2シーズンでMVP投票の2位に入ったエンビードというリーグ最高級のビッグマンと共演。2年連続でMVPを獲得しているセルビア出身の男は「楽しいね。僕らは一緒にプレーできるかもしれないと思っている。彼はもちろん4番(パワーフォワード)でプレーする必要がある。だって僕よりもちょっとだけ守れるから。本物の支配的なビッグマンとプレーするのは大好きなんだ。いつかうまくいくんじゃないかなと僕は思っているよ」と話していた。
ヨキッチ率いるナゲッツは、ウェスタン・カンファレンス首位の41勝18敗でオールスターブレイクを迎えており、2位のメンフィス・グリズリーズ(35勝22敗)に5.0ゲーム差をつけている。ヨキッチの周囲にはジャマール・マレー、アーロン・ゴードン、マイケル・ポーターJr.、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、ブルース・ブラウンといった選手たちがおり、15日にはレジー・ジャクソンというベテランポイントガードと契約して戦力増強にも成功。
「僕らは自分たちが何をやっているか分かっている。やろうとしていることもね。自分たちが何年もかけて築き上げてきたバスケットボールのシステムを信じているんだ。それがうまくいっているのさ」
チームに好感触を得ていたヨキッチ。そのヨキッチがけん引するナゲッツは、24日のキャブズ戦からレギュラーシーズン後半戦が幕を開ける。3シーズン連続でMVPを受賞する可能性を持つヨキッチのパフォーマンスはこれから先も必見だ。
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