2023.05.19

ナイキがモラントの新作シグネチャー『ジャ 1 “ハンガー”』を公式アプリから消去

度重なるコートがのトラブルが取り沙汰されているモラント[写真]=Getty Images

 ジャ・モラントは、再びSNS上で銃器所持が確認された疑いで多方面から非難の声を浴びている。一部報道では20試合以上の出場停止処分が課せられるとの推測もあり、NBAは慎重に調査を進めた上で決定を下す見込みだ。

 メンフィス・グリズリーズにとって、スターガードの欠場は大きな打撃になる。しかし、所属球団のみならず、広告塔としてモラントと契約する企業の痛手も計り知れない。事実、コカ・コーラ社はモラントを起用したスポーツドリンク「パワーエイド」の広告を撤回。同社幹部によると、モラントのマーケティングキャンペーンは「パワーエイド」史上最大規模のものを予定しており、わずか10日での広告撤回に経営陣は頭を抱えたに違いない。

 アスリートとしてエンドースメント契約を結ぶナイキにとっても、モラントの不祥事は予期せぬ事態と言えるだろう。昨年末、同社はモラントに史上23人目のシグネチャーを託すと発表。『ナイキ ジャ 1』は、ナイキから発表されるZ世代のプレーヤー最初のモデルとして若者を中心に大きな注目を集め、カラーバリエーションの追加やコラボレーションなども期待されていた。

 メンフィスの地元紙『The Commercial Appeal』によると、ナイキはモラントの2度目の炎上を受けて、ナイキ公式アプリならびにスニーカーアプリ『Finish Line』から、5月25日に発売を予定していた『ジャ 1 “ハンガー”』を取り下げたという。

 同紙は、5月17日(現地時間16日)に両アプリ上で同モデルの掲載を確認。しかし、同19日(同18日)に再度確認したところ、新作の情報が削除されていたようだ。

 モラントのシグネチャーは、前回の拳銃所持発覚時にも発売が延期。その際、『ESPN』のマイケル・ウィルボンは「私の家庭では息子にあの靴は禁止だと伝えた。家族のお金をそんなもののために使用してはいけない」と、本来模範になるべきグリズリーズの背番号12を厳しく非難していた。

 なお、本稿執筆時点で日本からナイキのアメリカ版公式サイトを確認したところ、依然として同モデルの情報は掲載されている。果たして、ナイキはモラントならびに同選手に関連するアイテムについてどのように対処するのだろうか。

文=Meiji

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