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ジェイソン・テイタムを突き動かす原動力「僕が追いかけているのはラリー・バード」

セルティックスで今季2連覇を狙うテイタム[写真]=Getty Images
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■「モチベーションは、セルティックのベストプレーヤーを追いかけること」

 昨シーズンにフランチャイズ史上18度目のNBAチャンピオンへ輝いたボストン・セルティックスは、9月25日(現地時間24日、日付は以下同)にメディアデーを終え、26日にトレーニングキャンプが始まった。

 今後は10月5日と7日にアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで開催されるデンバー・ナゲッツとの「NBAアブダビゲームズ2024」を含む計5試合のプレシーズンゲームをこなし、23日にニューヨーク・ニックスとのレギュラーシーズン開幕戦へ臨む。

 キャリア7年目で初のリーグ制覇を達成したジェイソン・テイタムは、大人気ゲーム『NBA 2K』シリーズの最新作「NBA 2K25」のカバーアスリートに選ばれたほか、7月上旬にはNBA史上最高額となる5年3億1400万ドル(当時のレートで約505億5400万円)のスーパーマックス契約に合意と報じられた。

 その一方、アメリカ代表として出場したパリオリンピックでは金メダルこそ手にしたものの、6試合のうち2試合で出場できず、4試合で大会平均17.7分5.3得点5.3リバウンド1.5アシストの成績に終わった。

 もっとも、26歳のフォワードは『NBA TV』とのインタビューでオフの経験とは関係なく、十分なモチベーションがあると話していた。

「シーズンを迎えるにあたって、僕にはモチベーションなんて必要なかった。僕のモチベーションはチャンピオンシップを勝ち取ることにある。そのチームの一員になることなんだ。満足することなんてない」

 オールスター選出5度、オールNBAチーム選出4度を誇るテイタムは、すでにリーグを代表する選手の1人。だが彼が追いかけているのはセルティックスのレジェンドだという。

ラリー・バードこそ、歴代ベストなセルティックであり、僕が追いかけている男なんだ。もし彼の位置まで達することができなかったとしても、彼がそうであったように僕も偉大な選手になりたい。それにもし(バードまで)あと少しのところまでたどり着けば、素晴らしいキャリアを送ったことになる。僕のモチベーションというのは、セルティックのユニフォームを着てプレーしたベストプレーヤーを追いかけていくことなんだ」

セルティックスで3度の優勝を飾ったバード[写真]=Getty Images

 セルティックス一筋13シーズンをプレーし、3度の優勝に3度のシーズンMVP、2度のファイナルMVPに輝いたバードは、206センチ99キロのフォワードとして、アービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)と1980年代のNBAをけん引してきたスーパースター。

 レギュラーシーズン通算2万1791得点と5695アシストで球団史上3位、8974リバウンドで同4位、1556スティールでは同2位を誇り、フィールドゴール成功8591本で同2位、フリースロー成功3960本で同4位という申し分ない実績を残してきた。

 テイタムは2022-23シーズンに平均30.1得点をマークし、バードが1987-88シーズンに記録した平均29.9得点を抜いて1シーズンにおける球団最高得点記録こそ塗り替えたものの、レジェンドの域に達するためにはこれから先も毎シーズン覇権争いへ参戦し、優勝回数を伸ばしていきたいところ。

 ジェイレン・ブラウンドリュー・ホリデーデリック・ホワイトクリスタプス・ポルジンギスアル・ホーフォードといった超強力なチームメートとともに迎える今シーズン。もしセルティックスが2連覇を飾ることができれば、1959年から1966年にかけて達成した8連覇、1968、1969年の2連覇に次ぐ球団史上3度目の快挙となる。これはバードもクリアできなかった偉業だけに、テイタムが狙っているに違いない。

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