2025.04.28

苦労の末にチャンスを掴んだ二世選手たち…ピッペン「誇りに思う」ペイトン「特別」

グリズリーズで存在感を示したピッペンJr. [写真] = Getty Images
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 4月27日(現地時間26日、日付は以下同)、メンフィス・グリズリーズはオクラホマシティ・サンダーとのプレーオフ第1ラウンド第4戦を戦い、115-117で敗れプレーオフ敗退が決まった。

 絶対的なエースであるジャ・モラントをケガで失った中、レギュラーシーズンでカンファレンス首位を独走していたサンダー相手に最終スコア2点差まで肉薄したグリズリーズだが、その中心には主力選手として成長したスコッティ・ピッペンJr.の活躍があった。

 ピッペンJr.はこの試合36分の出場で30得点11リバウンド4アシストのダブルダブルを記録。更に、108-114で敗れた第3戦でもチーム最多の28得点に加え5リバウンド5アシスト3スティール1ブロックを記録し、強豪サンダー相手に奮起する活躍を見せた。

 ピッペンJr.は、2022年にロサンゼルス・レイカーズとの2ウェイ契約を結びNBAキャリアをスタートした。ドラフトでは指名を受けず、2023年10月にはレイカーズから解雇されているが、2024年1月にグリズリーズと2ウェイ契約を結び、今シーズン開幕前に本契約に合意している。初の本契約を取り交わしたシーズンでは、プレーオフの結果こそ伴わなかったものの十分に実力をアピールした。

 そんなピッペンJr.に対して、父親のスコッティ・ピッペン(元シカゴ・ブルズほか)が自身のSNSを通してメッセージを送っている。

「君はただ(コートに)表れただけではなく、存在感を示した。レガシーは引き継がれるものではなく、自分で築くものなんだ。息子よ、君を誇りに思う」

 また、ゴールデンステイト・ウォリアーズのゲイリー・ペイトン二世も、同じタイミングでレジェンドである父親ゲイリー・ペイトン(元シアトル・スーパーソニックスほか)から賛辞を受けた。ジミー・バトラーをケガで欠いたロケッツとの第3戦、勝負どころの第4クォーターで11得点を記録したペイトン二世について、ペイトン氏はメディアに対し「彼は特別な選手だよ」とコメントを寄せている。試合後の会見でこの発言を聞いたペイトン二世は笑みをこぼしながら「父が僕のことを特別なんて言ってくれるのは初めてだ。直接聞いてみるよ」と喜びをあらわにした。

 ペイトン二世は2016年にヒューストン・ロケッツと契約を結びNBAキャリアをスタート。ピッペンJr.同様ドラフトでは指名を受けず、ロケッツからはシーズン開幕前に解雇される厳しい立ち上がりを経験している。以降もミルウォーキー・バックスやロサンゼルス・レイカーズ、ワシントン・ウィザーズとの2ウェイ契約を経て、リーグ入りから5年後にあたる2021年にゴールデンステイト・ウォリアーズとの本契約を勝ち取っている。

 今シーズンはレブロン・ジェームズ(レイカーズ)の息子ブロニー・ジェームズのレイカーズ入団が多くの注目を集めたが、ピッペンJr.やペイトン二世のように、二世選手が苦労の末に自分の力でチャンスを掴み取っていく姿にも注目していきたい。

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