2026.04.18
NBAは最後の枠を決めるプレーインが終了すると、ついにシーズン王者を決めるプレーオフが開幕する。魔物が潜むトーナメントでは、レギュラーシーズンを何位で終えたかは関係がない。気を抜けば状況は簡単にひっくり返り、日本での放送を請け負う『NBA docomo』では毎日のように手に汗を握るゲームが繰り広げられることとなる。
イースタンカンファレンスは、昨年の覇者インディアナ・ペイサーズ不在の中で玉座を争うこととなる。イーストはここ数年で勢力図が目まぐるしく入れ替わり、勝率差はウェストよりも拮抗。どの対戦カードもスイープ(全勝)で楽々と潜り抜けることは困難なように思える。
プレーオフは、4月19日(日)に火蓋が切られる。開幕目前、『NBA docomo』の配信カードに登場するイースト注目の3球団について、一歩踏み込んで予習を済ませ、推しの球団や選手をピックアップしておこう。
文=Meiji

エース不在の間、チームを支えたブラウン(左)とプリチャード [写真]=Getty Images
レギュラーシーズン成績:2位
優勝回数:18回
選手会副会長は日本が大好き
4度のファーストチーム入りを果たしたジェイソン・テイタム不在の中、チームが上位でプレーオフに進出できたのは、もう1人のエース、ジェイレン・ブラウンの奮起があったからだ。2024年にはファイナルMVPを獲得し、その実力は攻守ともにリーグトップクラス。そのブラウン、実は“大”の親日家なのだ。過去には7歳(!)から日本に憧れていたことを明かしており、日本人の振る舞いや多様なファッションなど、国民性や文化性に共感。2023年には待望の初来日を果たしており、「愛」と書かれた洋服を着用して「BAPE」のショップを訪れたほか、銀座『Dover Street Market』では88点の爆買いを記録。日本からの“LOVE”コールなら、彼の耳にも届くかも?!
河村勇輝が目指すべき1対1の達人
身長がものをいう現代のNBA。だが、ペイトン・プリチャードにその概念は存在しない。昨年シックスマン賞を受賞した身長185センチのポイントガードは、シーズン40試合以上に出場した選手の中で17番目に低身長。しかし、ハンドリングと1対1のスキルはリーグでも指折りで、昨年のプレーオフ期間中、セルティックスの練習メニューには「プリチャードを1on1で守る」というディフェンスドリルまであったそう。2019年には、当時メンフィス・グリズリーズに在籍していた渡邊雄太とのワークアウトでも1対1を実施しており、20センチ以上の身長差をものともしないスキルを披露していた。同じく身長の壁を越えようとしている河村勇輝(シカゴ・ブルズ)にとっても参考となる選手。プレーオフでも、小さな選手がNBAでロスターを勝ち取る術を提示してくれるだろう。

(左から)ブリッジズ、ブランソン、ハートは大学時代からチームメート [写真]=Getty Images
レギュラーシーズン成績:3位
優勝回数:2回
NBAでも悲願のタイトルを狙うビラノバ・トリオ
現在のニックスは別名、“ノバ・ニックス”の異名を持つ。ジェイレン・ブランソン、ジョシュ・ハート、ミカル・ブリッジズのトリオ。彼らはビラノバ大学在籍時代、NCAAトーナメントを制覇した同志であり、NBA入り後に散り散りとなったものの、再びニックスで再会を果たしている。2018年、2度目の大学トーナメント制覇を果たした際、ブランソンはカレッジバスケの6つのMVPを総なめにするコンセンサス全米カレッジ最優秀選手賞を獲得。また、ハートとブリッジズは互いにジュリアス・アービング賞を受賞。彼らの絆とケミストリーはリーグでも随一であり、これが今のニックスの原動力となっている。大学時代の仲間と共にNBA制覇を成し遂げたのは、ケンタッキー大学を王者に導き、2006年にマイアミ・ヒートでリングを獲得したデレック・アンダーソンとアントワン・ウォーカーのデュオが最後。トリオでの優勝は前例がなく、もしタイトルを獲得すればバスケットボールの歴史で語られる偉業となるだろう。
文化の坩堝らしい多彩なベンチメンバーの存在
多種多様な人種と文化が交錯するのが、ニューヨークという都市。ニックスのロスターは、その地に相応しいメンバー構成と言える。時にファーストオプションとなるカール・アンソニー・タウンズは、熱心なカードコレクターであり、@BigBodegasCardsという収集アカウントを所有するほど。昨年はロサンゼルス・ドジャースの日本人投手、山本由伸の世界に1枚しか存在しないロゴマンを引き当て、7万2000ドル(約1140万円)で売却されたのは日本国内でも話題になった。2021年のシックスマン賞であるジョーダン・クラークソンは、リーグでも指折りのファッションアイコンであり、過去には『Bleacher Report』や『LeagueFits』の年間最優秀ファッションアワードを獲得。また、シューターのランドリー・シャメットも、テニス全米オープンの決勝でフォトグラファーを務めるなど、ニックスには個性的な選手がそろっている。もちろん、本業のバスケットボールの実力も言わずもがな。ビラノバ・トリオを支える彼らのパフォーマンスにも注目だ。

2度目の優勝を目指すチームをけん引するミッチェル【(C) Getty Images】
レギュラーシーズン成績:4位
優勝回数:1回
エースの勝率はレブロン以上!?
2016年、レブロン・ジェームズは、地元オハイオに悲願の初タイトルをもたらした。その偉業は決して薄れることはないが、現エースのドノバン・ミッチェルはある側面において、レブロンを凌ぐ存在である。クリーブランドで4年目を迎えたミッチェルは、現球団でレギュラーシーズン通算264試合に出場。その成績は180勝84敗と大きく勝ち越しており、勝率は68.2パーセントを記録。これはキャバリアーズで200試合以上出場した選手のうち、球団史上最高の勝率であり、レブロンの64.3パーセント(546勝303敗)を上回る成績だ。また、華のあるプレーはもちろんのこと、優しい人柄でも知られており、前球団のユタ・ジャズ在籍時代には、同じクラスの女の子をデートに誘いたいというファンからのDMに即座に対応し、実際にチケットを手配したという逸話も。レブロンの次はミッチェルと共に戴冠を、と思う地元ファンは少なくないだろう。
変幻自在、リーグでも指折りの総合力
プレーオフは文字通り、総力戦だ。優勝のためにスター選手の活躍は必要不可欠だが、それ以上にベンチメンバーの奮起が勝敗を左右することは少なくない。キャバリアーズは今シーズン、41通りの先発ラインナップを採用。一例として、セルティックスが23通りであることを踏まえると、いかに多様なバリエーションでプレーオフにストレートインしたかがわかるだろう。11度のオールスターであるジェームズ・ハーデンは、加入後の勝率が73.1パーセントと驚異的な数字。また、大黒柱のエバン・モブリーは、20試合で3ブロック以上のプロテクションを果たし、ジャレット・アレンは史上4人目となる7シーズン連続でのフィールドゴール成功率60パーセント以上を達成。さらに、ベンチからはドイツを初のFIBAワールドカップ2023制覇に導いた曲者デニス・シュルーダーが登場し、ジェイロン・タイソン、サム・メリル、マックス・ストゥルースのシュータートリオは全員、3ポイント成功率4割超えと当たっている。バックコート、フロントコートどちらにもエース格がおり、的を絞らせないキャブスのバスケットボールは、プレーオフで真価を発揮するだろう。
2026.04.18
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