2023.10.05
9月8日、マニラのモール・オブ・アジア・アリーナで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の準決勝が行われ、ドイツ代表(FIBAランキング11位)とアメリカ代表(同2位)が相まみえた。
互いにシュートを決め合うハイテンポな展開を見せたこの一戦。ドイツはデニス・シュルーダー(トロント・ラプターズ)、フランツ・ワグナー(オーランド・マジック)を中心に得点を重ね、1点ビハインドで前半を終了。第3クォーターではアンドレアス・オブストが得点を量産し、10点のリードに成功する。試合終盤は1点を争う激戦となったが、最後はドイツが逃げ切りゲームセット。最終スコア113-111でドイツが決勝に駒を進めた。
20得点超を挙げた3名を含め、2ケタ得点を6名が記録するバランスの取れた攻撃を披露したドイツ。チーム2番目の22得点をマークしたワグナーは、試合後の記者会見で「ドイツにとって歴史的な勝利だ」と、激闘を制してつかんだ喜びを噛みしめた。
「何と言えばいいかわからない。言葉が出てこないよ。僕にとっては今回が代表チームで2度目の夏だったけど、ほかの選手は何年も代表でプレーしてきて、このレベルで経験を積み上げてきた。僕たちは昨年のユーロバスケットから成長したし、夏に一緒になってプレーする機会が増えたことが間違いなく助けになったと思う」
『FIBAユーロバスケット2022』では準決勝でスペイン代表(同1位)に敗れ、3位で大会を終えていたドイツ。今大会ではそのリベンジを果たすべく、さらにチーム力を挙げて戦いに臨んできた。会見に同席したゴードン・ハーバードヘッドコーチも、チームの団結力が勝利のカギになったと語っている。
「一緒にプレーすることで、タフな状況に追い込まれたときも団結できたし、ビッグプレーを披露した選手もいた。(優勝まで)あと1つだ。今夜は勝利を少し楽しんで、日曜日に備えよう」
「試合後のロッカールームでも少し話したんだ。アメリカ相手に素晴らしい勝利を挙げたが、まだ自分たちが望んでいる結果には到達していない。このチームの選手たちは、金メダルを欲してる」
ワールドカップにおけるドイツの最高成績は、2002年大会に成し遂げた3位。今大会ではその壁を乗り越え、“頂き”まであと1勝に迫った。ファイナルの相手はハイレベルな攻防を披露する強豪・セルビアとなるが、ドイツはこの勢いのまま王座に輝くことができるだろうか。
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