2022.05.10

【チャンピオンシップ出場チーム紹介①】琉球ゴールデンキングス(西地区1位)

リーグ全体トップでCSに挑む琉球 [写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

レギュラーシーズン上位8チームによる「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2021-22」がいよいよ幕を開ける。出場チーム紹介第1回目は琉球ゴールデンキングス。5年連続で西地区を制した強豪を紹介する。

 昨シーズンまですべてのチャンピオンシップに出場し、Bリーグ初年度の2016-17シーズンを除いた4シーズンは西地区優勝も果たしながら、琉球ゴールデンキングスは未だファイナルの舞台にたどり着いたことがない。bjリーグ時代に最多の優勝4度を誇る強豪としては、そろそろBリーグでも頂点に立ちたいところだ。今シーズンは、その4度の優勝のうち2度を指揮官として導いた桶谷大ヘッドコーチが復帰。選手ではアレン・ダーラムに加えて帰化選手の小寺ハミルトンゲイリーも獲得し、インサイドを強化して新たなシーズンに臨んだ。

 昨シーズン終盤に完成した沖縄アリーナにアルバルク東京を迎えた開幕節で連勝を収めると、ほかの東地区の強豪に対しても次々に連勝。1点を争うクロスゲームもことごとく制し、49勝7敗という圧倒的な成績でリーグ全体のトップに立ち続けたままレギュラーシーズンを終えた。シーズン序盤に田代直希、中盤には牧隼利が故障で戦列を離れるアクシデントがあったにもかかわらず、新加入のコー・フリッピンが攻守にハッスルし、今村佳太のステップアップもあってチームの勢いは全くトーンダウンしなかった。ジャック・クーリードウェイン・エバンスの支配力も健在だが、岸本隆一を筆頭に日本人選手も個々がそれぞれの役割をしっかり全うしている印象が強く、つけ入る隙は見当たらない。

 強いて気になることを挙げるとすれば、前述したようにこれまでのCSはすべてセミファイナルまでに敗退し、ファイナルに駒を進めたことがないという点だ。今シーズンのメンバーでファイナルを経験したことがあるのは昨シーズンまで千葉ジェッツでプレーしたフリッピンただ1人であり、他では岸本と並里成がbjリーグ優勝の経験があるのみ。今回のCSは、上記の3人と桶谷HCの優勝に賭ける気持ちの強さがいかにチーム全体に波及するかという点に注目したい。

 キープレーヤーは並里だ。故郷のチームである琉球に復帰して4シーズン目の今シーズンは、出場54試合中40試合でスターター。得点やアシストといったスタッツは減少傾向にあるものの、華麗なドリブルや相手の虚を突いたパスは相変わらず。何より、勝利を最優先してチームをしっかりコントロールしようという献身的な姿勢がこれまで以上に強くなった印象を受ける。ともにbjリーグ優勝を味わった桶谷HCのバスケットスタイルを最も知る選手として、短期決戦のCSでも果たすべき役割は絶大だ。

地元クラブをBリーグ優勝に導けるか [写真]=B.LEAGUE

文=吉川哲彦

■クォーターファイナル(vs秋田ノーザンハピネッツ@沖縄アリーナ)
第1戦:5月13日(金)19:35開始
第2戦:5月14日(土)18:05開始
第3戦:5月16日(月)19:35開始※結果により開催されない可能性あり

■ロスター
・琉球(HC:桶谷大)
小寺ハミルトンゲイリー
並里成
コー・フリッピン
アレン・ダーラム
渡邉飛勇
松本礼太 ※特別指定
ドウェイン・エバンス
岸本隆一
田代直希
今村佳太
満原優樹
小野寺祥太
ジャック・クーリー
牧隼利

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