【B1第1節見どころ】群馬vs広島で9シーズン目が幕開け…“名古屋ダービー”も開催

24チームによって争われるB1は先出し開幕の群馬vs広島でスタート [写真]＝B.LEAGUE

小沼克年

フリーライター

群馬クレインサンダーズ

2024.10.03 19:05 T.O.
試合前
オープンハウスアリーナ太田

広島ドラゴンフライズ

「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 SEASON」は、群馬クレインサンダーズvs広島ドラゴンフライズの一戦で幕を開ける。舞台は“夢のアリーナ”として盛り上がりを見せるオープンハウスアリーナ太田だ。本拠地の大歓声を味方につける群馬と、昨シーズン悲願のリーグ制覇を成し遂げた広島。どちらの勢いが上回り、9シーズン目の初陣を飾るか。

　まず注目すべきは、両軍の新ヘッドコーチ。広島を初優勝へ導いたカイル・ミリングHCが群馬の新指揮官となり、昨シーズン限りで現役を引退した朝山正悟氏が広島のHCに就任した。広島の基盤を築き、経験値でも勝る名将ミリングHCに対し、就任1年目の朝山HCがどのような采配を振るのか見ものだ。

　互いにディフェンシブな戦いで勝機を見出すことが予想されるなか、注目のマッチアップは2つ。藤井祐眞vs中村拓人、ヨハネス・ティーマンvsドウェイン・エバンスだ。豊富な運動量で自らも得点を量産できる藤井に対し、昨シーズンに飛躍を遂げた中村がどう立ち向かうか。群馬の新たな起点を封じることができれば、広島は自分たちのペースで試合を進められるはずだ。新たに加わったドイツ代表のティーマンは、かつての所属クラブでエバンスとプレーした経歴を持つ。開幕節でいきなり顔を合わせる両選手は、攻防においてのキーマンに挙げられるだろう。

　Bリーグは9シーズン目も立ち止まることなく進化を続けていく。開幕から『WE ARE UNSTOPPABLE !』なプレーの数々で、我々を熱狂と感動の渦に巻き込む。

　長崎ヴェルカは、新アリーナ「ハピネスアリーナ」のこけら落としとなる開幕節。2シーズン目のB1はモーディ・マオール新HCのもと、日本代表の川真田紘也や外国籍ポイントガードのマーク・スミスといった新戦力の補強にも成功した。迎え撃つのは、9月の天皇杯でも対戦したサンロッカーズ渋谷。長崎残留を決断した馬場雄大と、地元凱旋を果たす田中大貴によるマッチアップは記念すべき一戦に相応しいものになるだろう。

長崎vsSR渋谷は日本代表経験者同士のマッチアップも注目 [写真]＝B.LEAGUE

　名古屋市稲永スポーツセンターでは、ファイティングイーグルス名古屋と名古屋ダイヤモンドドルフィンズによる“名古屋ダービー”が開催。開幕前の「AICHI CENTRAL CUP 2024」では5点差で名古屋Dに軍配が上がった。昨シーズンの西地区王者に再びチャレンジャーとして立ち向かうFE名古屋は、約2週間前の天皇杯で劇的勝利を収めて勢いがある。高い攻撃力を誇る相手に対し、強度の落ちないディフェンスを披露できるかが勝利にカギを握る。

　島根スサノオマジックは2年連続となるホーム開幕。2020-21シーズンから8戦負けなしと相性のいいレバンガ北海道を退け、連勝スタートを狙う。チームはペリン・ビュフォード（現信州ブレイブウォリアーズ）が抜けたものの、安藤誓哉とニック・ケイは健在。今シーズンは得点とリバウンドに加え、パスもさばけるコティ・クラークが新たな武器になりそうだ。ただ、底上げには若手の台頭が不可欠。北海道戦ではワイリー光希スカイ、横地聖真が勢いを与える活躍で存在感を示したい。