2024.10.02

【Bリーグ注目移籍選手/外国籍編】主軸を担うプレーヤーが新天地へ…“Mr.トリプルダブル”はB2参戦

アジア特別枠を含め、移籍した注目外国籍選手をピックアップ [写真]=B.LEAGUE

Bリーグ2024-25シーズンは10月3日に行われる群馬クレインサンダーズvs広島ドラゴンフライズの一戦で幕を開ける。日本代表選手の移籍や渡邊雄太千葉ジェッツ)のBリーグ参戦など、盛り上がりを見せたストーブリーグから新天地を選んだ外国籍選手をピックアップした。

文=吉川哲彦

コティ・クラーク島根スサノオマジック

オールラウンダーとしての期待が大きいコティ・クラーク [写真]=B.LEAGUE

 2シーズン過ごした名古屋ダイヤモンドドルフィンズに続き、三遠ネオフェニックスでプレーした昨シーズンも得点源の役割を果たし、チャンピオンシップ進出に大きく貢献。機動力とペイントエリアでの力強さ、3ポイントシュートの正確性を誇り、常にチームのファーストオプションを任されてきたスコアラーであると同時に、昨シーズンは1試合平均4.8アシスト1.2スティールという数字も残すなど、オールラウンダーとしての評価も年々高まる一方だ。外国籍選手2人が入れ替えとなり、昨シーズン逃したチャンピオンシップへの返り咲きに向けて仕切り直しとなる島根としても、クラークには大黒柱としてのフル回転を求めているに違いない。

カイ・ソット越谷アルファーズ

インサイドを中心に強みを見せるカイ・ソット [写真]=B.LEAGUE

 220センチの高さとそのサイズに見合わない俊敏性で、将来はフィリピン代表を背負うであろう逸材。2022-23シーズン途中からプレーしているBリーグでは故障に悩まされた時期もあったが、昨シーズン途中に横浜BCに期限付移籍すると、1試合平均12.8得点6.4リバウンドと、その潜在能力の一端を垣間見せた。B1初年度を迎える越谷の挑戦は、得点源であるLJ・ピークの新たな相棒として、ソットの出来が大きなカギを握る。これは、ソット自身のキャリアにおいても価値のあるものとなるだろう。高卒でプロとなったため、まだ22歳という若さ。ソットが試合を重ねるたびに成長し、大ブレイクを果たすことが、越谷が旋風を巻き起こすための必要条件だ。

キーファー・ラベナ横浜ビー・コルセアーズ

ガードポジションでは河村勇輝の代役を担うキーファー・ラベナ [写真]=B.LEAGUE

 ソットに代わる新たなアジア特別枠選手。フィリピン代表ではキャプテンを務めたこともあり、「FIBAバスケットボール ワールドカップ 2023」でも主力としてプレーしたラベナは、誰よりも勝利への執念にあふれる勝負師だ。3シーズン在籍した滋賀レイクスではB2降格という苦汁も味わったが、昨シーズンもその闘志と強烈なリーダーシップでチームを引っ張り、1年でのB1復帰を果たす立役者の1人となった。得点とアシストで計算できるガードであり、河村勇輝(メンフィス・グリズリーズ)が抜けた影響が懸念される横浜BCにとって不可欠な存在となるだろう。コートを離れれば、笑顔が魅力的なナイスガイ。横浜BCでも多くのファンを惹きつけ、コート内外で貢献度の高い選手となることは間違いない。

ルーク・メイ名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

茨城のB1残留に大きく貢献したルーク・メイ [写真]=B.LEAGUE

 名門ノースカロライナ大学時代に、NCAAトーナメント決勝で八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)を擁するゴンザガ大学を破って全米優勝を果たしたエリート。昨シーズン終盤に加入した茨城ロボッツでは19試合に出場し、1試合平均20得点10リバウンド以上をクリアするなどその実力を遺憾なく発揮してチームのB1残留の一助となった。内外角で得点できる多彩なスキルに加え、短期間で日本のスタイルにアジャストするバスケットIQの持ち主でもあり、名古屋Dにとってはこの上ない補強だ。27歳と脂の乗った年齢で、開幕からフルコミットする今シーズンは昨シーズン以上の成績も期待され、初めてセミファイナルに進んだ名古屋Dがさらにもう一歩前進するための最重要ピースとなる。

ペリン・ビュフォード信州ブレイブウォリアーズ

実績十分なペリン・ビュフォードがB2の舞台へ [写真]=B.LEAGUE

 今オフの移籍市場で最もファン・ブースターを驚かせたのがこのビュフォードだ。4シーズンにわたってプレーした島根ではリーグMVP級の働きを披露し続け、2シーズン連続で得点王にも輝いただけに、B2に参戦することは他の13チームにとって脅威でしかなく、1年でのB1復帰を目指す信州の本気度の表れでもある。B2でも試合を支配し、“トリプルダブル”を連発するであろうことは容易に想像でき、個人タイトル独占の予感すら漂わせる。個の力を最大限に引き出す島根のスタイルとは異なり、組織力を前面に出す信州のスタイルにはフィットする必要があるが、ビュフォードの闘う姿勢は必ず周囲にも良い影響を与えるだろう。

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