2025.07.21

アジアカップで活躍を見せた宮澤夕貴が語る、女子日本代表の現状「そんな簡単に優勝できない」

アジアカップで安定した活躍を見せた宮澤夕貴[写真]=FIBA Basketball
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 7月20日、中国で開催された「FIBA 女子アジアカップ 2025」で、女子日本代表は決勝まで進出。オーストラリア代表と対戦し、後半に粘りを見せたが79-88で惜敗した。

 決勝では4本の3ポイントを含む18得点を挙げ、ベテランとしてチームを支えてきた宮澤夕貴(富士通レッドウェーブ)は記者のインタビューに答え、今大会を振り返った。

「このチームでできることはやったのかなと思っています。もちろんあそこのボックスアウトをちゃんとやればとか、あそこのディフェンスをちゃんとやればとか色々ありますけど、それを含めて今のチームの実力なのかなと。昨日の試合(準決勝)の出来も、これまでの予選の出来も、すべてこのチームの実力。そんなに簡単に優勝できないというのは改めて感じました」と、率直に語った。

 日本代表での経験豊富な宮澤は、決勝後半の追い上げの場面で自分が引っ張る意識を持ったという。「点差が結構ついてて、なかなか追い上げる展開が作れなかったので、もう『決める』という気持ちしかありませんでした。少しでも目の前が空いたら打とうと」。実際に自身のパフォーマンスに一定の手応えを感じているようで、「コーリー(・ゲインズ)のバスケットになってわりと自由にできるので、その分プレーしやすさもあり、自分の強みを出しやすかったです」と語った。

 決勝では宮澤の活躍もあり終盤同点に追いつくも、再度リードを許す展開にチームの若さが見えた。「ディフェンスで我慢できない。私自身もターンオーバーもあり、そこらへんが課題。チャンスがつかみ取れない、つかみきれない、どこがチャンスかがまだゲームの中で把握できていない。チーム全体で共通認識が足りなかった」と分析しながらも、「でもまだまだポテンシャルのあるチームだな、というふうに思っています。それは感じました。若い子たちの成長もこの大会で感じましたし、客観的に見てそれは見ていて楽しかったです」と、日本代表の未来も見えたようだ。

 これまで日本代表を支えてきたベテランと若い力が融合した今大会の女子日本代表。若さの部分が起爆剤になった瞬間もあれば、もろさも見えた。「経験は必要ですね。私も最初から今のようなプレーができていたわけではなかったので、こういう経験をしながら何が必要なのか考える必要があります。自分がどこまでの選手になりたいのか、それぞれが思う必要があるのかなと思います」と、若手メンバーへの思いも語った。

 アジアカップ奪還を目指し臨んだ今大会。2大会連続で準優勝にとどまったが、喜びも悔しさも知る宮澤が女子日本代表の成長を支えていくだろう。

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