2025.10.04
味わった悔しさは、逆襲への布石。川崎ブレイブサンダースは再び高みを目指し、一歩ずつ道を切りひらく。
昨シーズンは大きな変革期を迎えた。12年にわたり活躍したニック・ファジーカスが2023-24シーズンをもって引退。合計6選手が退団した。新ヘッドコーチには2013年から10年間チェコ代表を率いたネノ・ギンズブルグ氏を招へいしたが、18勝42敗の中地区最下位。Bリーグ以降、最も厳しい成績となった。
とはいえ、収穫がなかったわけではない。指揮官が求めるハイペースなバスケットを展開し、平均ポゼッション数はリーグ3位の「73.9」を記録。北卓也ゼネラルマネージャーも「オフェンスに関してはネノの得意とする速い展開をベースにすることができた」と評価した。
克服すべきはディフェンスとリバウンド。昨シーズンの平均86.6失点、同35.5リバウンドはともにリーグ下位の数字で、この2点をいかに改善できるかが浮上のカギとなる。
新加入は“復帰組”も含め7名。北GMは「サイズアップとフィジカルアップ」を補強ポイントに挙げたと述べ、ガード陣では守備力と得点力を兼備する津山尚大やアメリカ出身でレバノン国籍を持つオマール・ジャマレディン、インサイド陣では自らを「Energy King」と位置づけるエマニュエル・テリーなどが入団した。
ネノHC体制2年目、掲げたスローガンはRock on(最高!)とLock on(狙いを定める)の意味を重ね合わせた『ロックオン』。既存メンバーと新戦力、そしてサンダースファミリーが一体となり、まずはポストシーズン進出に照準を合わせる。

走れるビッグマン、野本が川崎に復帰 [写真]=B.LEAGUE
「またこのクラブに戻ってくることができて本当にうれしく思います。大学卒業後から川崎でプレーした3年間はいろんな方々にお世話になりましたし、そういった人たちへの恩返しという意味でも、1勝でも多く勝利を届けられるように頑張っていきたいです」
201センチ101キロの走れるビッグマンが、7シーズンぶりに川崎に帰還。今シーズンのロスターを構築するにあたり、北GMは「ネノからは走れる日本人ビッグマンを獲得してほしいと言われていました。そこで頭に浮かんだのが野本選手でしたので、いの一番に声をかけさせていただきました」と野本建吾の経緯を明かした。
堂々たる体格を持つパワーフォワードには、ダイナミックにコートを駆け上がる姿はもちろん、身を粉にしてチームを支える潤滑油になれるか注目だ。
文=小沼克年
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