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やっぱり気になるお金について(前編)『営業収入』ランキング2024年度版…千葉Jが初の売上50億円を突破

Bリーグのクラブとして初めて営業収入が50億円を突破した千葉Jのホームアリーナ『LaLa arena TOKYO-BAY』[写真]=B.LEAGUE
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 今回で6シーズン目となるクラブ決算概要レポート。今回は2025年10月14日に発表された「B.LEAGUE 2024-25シーズン(2024年度)クラブ決算概要」をもとに、『営業収入』についてレポートします!マイチームの現在地を知っていただければ幸いです!現在進行中の2025-26シーズンの決算ではなく、最新に公開されている、昨シーズンの2024-25シーズン決算のレポートですのでご注意ください。

文=井口基史

■初の売上50億突破は千葉ジェッツ

 2024年度の営業収入(売上)は51.7億円(B1・1位)達成し、2023年度の30.5億円(当時3位)から21.2億円の大幅アップ!Bリーグで初の、売上50億円を突破したクラブとなりました。今年で34年目となるサッカー・Jリーグの同じ2024年度の、J1平均売上が、約58億2400万円とありますので、バスケ界の枠を超え、J1クラブたちと肩を並べた形です。当該シーズンから約1万人収容の「LaLa arena TOKYO−BAY(ららアリーナ東京ベイ)」をホームとしての興行がスタートし、そのインパクトの大きさを表しています。歴史的にみると、千葉ジェッツは県民球団として発足し、苦しい時代を経験しています。当初からこんな世界になると、想像していた方はいなかったはずで、15年にわたって船橋アリーナを拠点に、ブースターとホームタウンとで歩んできた過程を、リスペクトしたいですね。

■売上が高いから強い?低いから弱い?

 プロスポーツでよく言われるのが、「チームが強いから売上が上がった!」「弱いから売上が低いんだ!」などの相関関係。チャンピオンシップ(CS)進出チームの売上を見ると、売上高20億円以下でCS進出を果たしたのは三遠ネオフェニックスだけです。「売上が高くなったから、トップチーム人件費を多く使えるようになった」のか?「チームが強くなったから売上が上がった」のか?というプロスポーツならではの議論も盛り上がりそうです(後編でトップチーム人件費をレポート)。

 三遠のホームタウン豊橋市では、住民投票に発展したアリーナ計画が社会テーマになりましたが、CSホーム開催権利を進出チームのなかでは、最少営業収入かつ、最少トップチーム人件費で獲得したという点においても、誇れる結果を残したと言えるのではないでしょうか。

 チームの強い弱いと、売り上げについての相関関係で、一つ言えることは、CSホーム開催によって生まれる売上増と、賞金獲得チャンスは、チームが強くなければ得ることのできない資金です。(昨シーズンのCSホーム開催チームはCS(H)と表示。)ホームタウンにもたらす恩恵も、チームが強くCSホーム開催獲得が叶えば、もたらす影響も大きくなり、その効果はお金以外にもあることは、分かっていただけるでしょう。

Bリーグの主な賞金】
・年間優勝賞金:5000万円
・年間準優勝:2000万円
・年間ベスト4:750万円(優勝・準優勝クラブを除く)
・CS出場:500万円(ベスト4以上のクラブを除く)
・カンファレンス優勝:1000万円

■売上クリアしてもプレミア外の悔しさ

 18位・越谷アルファーズ(15.7億円)、27位ファイティングイーグルス名古屋(12億円)ともに、Bプレミアのライセンスに必要な売上12億円を上回っています。越谷はホームアリーナ要件、FE名古屋は入場者数基準の課題のため、初年度からのプレミア参戦には間に合わないことは、すでに分かっていましたが、コート上の選手・コーチだけでなく、球団スタッフも、プレミアに向けて着々と準備を進めてきたことがうかがえます。自分たちだけではコントロールできない課題がクリアされ、プレミア参戦が認められることを、バスケの仲間として見守りたいですね。

■地方クラブ生き残りの道は?

 プロスポーツですので、すべて平等とはならないのが常の世界。2023年度のB1B2の平均売上の差は、10.1億円でしたが、今回の2024年度では12.9億円となり、さらに2.8億円広がりました。売上1位の千葉ジェッツ51.7億円と、下位の富山グラウジーズ8.8億円の差は42.9億円とショッキングな数字です。(2023年度の1位アルバルク東京と下位だった富山の差は22.9億円)富山はB1平均売上21.8億円と比べても、13億円の差があり、富山だけでなく、地方クラブが生き残っていくために、その生き抜く方法について、考えなければならないデータになりました。

B1B2の平均売上の差は12.9億】
B1平均売上 21.8億円
B2平均売上  8.9億円

■入場料収入だけで10億超えは3クラブ

 入場料収入と、売上のバランスをみると、県民球団から始まったプロバスケの世界も、Bプレミアでは、地域密着だけでなく、大資本を迎え入れるハイブリッドでなければ、サバイブできない時代に入っているとも読み取れます。

 Bプレミアでは平日開催増、連戦減という、選手負担は減りますが、ファン・ブースターにとっては、アウェーで連日の観戦がしにくいスケジュールが増えることが予想されます。これにより入場料収入の推移がどうなるのかも、気になるところです。

【平均入場料収入】
B1 5.2億円
B2 1.3億円

【入場料収入だけで10億超えは3クラブ】
千葉ジェッツ  15.6億円
琉球ゴールデンキングス  13.4億円
宇都宮ブレックス 10.7億円

■売上ダウンの主な要因は?

 2023-24シーズン決算から2024-25シーズン決算で売上がダウンしたクラブは5つ。主な要因を探ってみました。

横浜ビー・コルセアーズ(11位):8000万円ダウン
→入場料収入2億円ダウン。現在NBAから嬉しいニュースを届け続ける、河村勇輝退団の影響か。スポンサー収入は5000万アップ。

広島ドラゴンフライズ(14位):8000万円ダウン
→EASLでの優勝賞金(約1.5億円)と、EASLホーム戦増による入場料収入1億円増も、スポンサー収入が3億円減。

アルティーリ千葉(24位):1.6億円ダウン
B2トップの入場料収入3.1億円により、入場料収入は1.2億円アップも、スポンサー収入で4億円ダウン。

滋賀レイクス(25位):5000万円ダウン
B1復帰により、入場料収入が6000万円アップも、スポンサー収入で1.8億円ダウン。

富山グラウジーズ(28位):5000万円ダウン
B2降格するも、入場料収入は2000万円ダウンにとどめるが、スポンサー収入で5000万円ダウン。

 マイチームの決算の詳細が気になる方は、下記のリンクからチェックできます。後編はトップチーム人件費ランキングをレポート。ぜひご覧ください。

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