2026.04.16
6月21日、9月にドイツ・ベルリンで開催される「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2026」に向けた第2次強化合宿を行っている女子日本代表が、味の素ナショナルトレーニングセンターでメディアデーを実施した[9, 28]。チーム最年長の髙田真希(デンソーアイリス)が囲み取材に応じ、激化するロスター争いや現在のチーム状況について語った。
コーリー・ゲインズヘッドコーチは就任以来、強化合宿はロスターに残るための「トライアウトの場である」と公言してきた。それだけにチーム内では常に激しいポジション争いが繰り広げられており、東京オリンピックの銀メダルをはじめ、数々の国際大会を経験している大ベテランの髙田にとっても、過去のキャリアは関係ないという認識だ。「ちゃんと自分をアピールしていってる感じです。別に引いて見てるつもりもないですし、しっかりと競争して自分の座を勝ち取るっていう感じですね」と、保証されたポジションがないことを自覚し、一選手として貪欲にアピールを続けている。
「ベテランとして『必ず自分の場所がある』っていう思いは全くないです。本当にしっかりとチームの勝利に貢献できるようなパフォーマンスをしないと残れないと思っている」と語る髙田だが、ゲインズHCの求めるバスケットボールの体現については、「まだできていないところが多くあったりする」という。これまでの長い練習時間で細かく合わせるスタイルから変化するなかで、「まだ『形を追うだけ』の段階で、その次のステップアップにまだ練習のなかで行けていない」と、まだまだ練習して体になじませていかなければならないと考えている模様だ。いざ練習ゲームになったときに、形を追うだけではうまくいかないため、オプションを出すためにはもっとやり込まなければならないと現状の課題を口にする。
オフェンス面での動き方やチームメートとの合わせのプレーについても、「まだ感触が正直つかめてないですね」と明かす。「システムは理解してるんですけど、それを崩した時に、まだ他と連携できない部分があります。ディフェンスに対して臨機応変に変えていくっていうのは当たり前のことなんですけど、それがお互いやり込めていない分、『あれ、間違えたかな?』っていう雰囲気が出る」と、自分だけでなくチームメートも含め、まだコーリーバスケを完全に身につけていない感覚があるという。
自身のアジャスト状況について「焦りっていうのも正直あったりもします」「不安のほうが大きい」と率直な胸の内を口にした。それでも決して浮き足立つことはなく、現状を冷静に分析し、ベテランらしく淡々と日々のステップアップを積み上げている印象を受ける。
「今どのように世界と戦っていくかを積み上げていっている段階。あとは、やる選手たちがどれだけコートのなかで力を発揮できるか」と現在地を語る。ワールドカップでの目標について問われると、「勝って自信を得て、ベスト8以上はしっかり突破して、『世界のなかで戦っていける』っていう自信をみんなで得たいなとは思っています」と力を込めた。
また、コート外でも精力的な活動を見せている高田だが、最近自身のYouTubeチャンネルで元女子日本代表の長岡萌映子との対談動画を公開した。「ただバスケットをやってるだけだと、価値ってなかなか上がらない」と発信の理由を語り、「一見するとすごく輝いてるのに、こういう苦労もたくさんしてるんだなっていうのを知ると、自分も頑張ろうって思ってもらえる人がいるんじゃないかなと思って」と、順風満帆に見えるバスケ人生の裏にある苦難を知ってもらうことでファンの活力になればと動画制作の意図を明かした。公開が予定されている後編にも楽しみが膨らむ。
文=入江美紀雄
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