2020.01.11

今季新体制で臨んだデンソーが決勝進出。若きエース赤穂ひまわりが実感「チームも私もフィットしてきました」

デンソーの赤穂ひまわりは16得点9リバウンドをあげ、チームの2年ぶりの決勝進出に貢献した [写真]=伊藤 大允
バスケットボールキング編集部

 1月11日、「第95回天皇杯・第86回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」の準決勝がさいたまスーパーアリーナで行われ、第1試合でデンソーアイリスが三菱電機コアラーズを75-61で破り、2年ぶり5度目の決勝進出を決めた。

 髙田真希、稲井桃子、篠原華実の3人がそれぞれ2本ずつ3ポイントシュートを決めて、スタートダッシュに成功したデンソー。しかし、その後は三菱電機の粘り強いディフェンスになかなかペースをつかめなかった。それでも最後まで三菱電機にリードを許すことなく、決勝戦のキップを手に入れた。

 試合後のミックスゾーンでメディア対応した赤穂ひまわりは「(点数は)離せなかったのですが、そこで1点差などのように詰められることもありませんでした。そこはしっかり我慢できたと思います。慌てることもなかったです」と試合を振り返った。

 この試合の赤穂ひまわりは16得点9リバウンドのスタッツを残した。「昨日(の山梨戦)は自分の中でオフェンスがうまく行ってなかったので、今日は自分から攻めようと思っていました。それで前半に11点を取れたのですが、後半が5点だけだったので、後半もしっかり攻められるようにならなければいけないなと思います」と、殊勲者の1人は反省の言葉を忘れなかった。

 今シーズンからセルビア出身のヴラディミール・ヴクサノヴィッチ氏がヘッドコーチに就任。それもあり、Wリーグ序盤には新しいスタイルにチームとしてなかなかフィットできなかった。赤穂ひまわりは日本代表活動等でチームへの合流が遅れたということもある。しかし、「最近は個人的にフィットしてきたかなと思います。チーム的にもしっかりひとつになってきた感じがします。着実に」。

 赤穂ひまわりにとって皇后杯決勝はルーキーイヤー以来2年ぶり2度目のひのき舞台だ。「去年、決勝のコートに立てず悔しい思いをしたので、自分のプレーを出し切って、思い切りのいいプレーを見せられたらと思います」。その2年前の決勝ではJX-ENEOSの宮澤夕貴とマッチアップして、思うようなプレーをさせてもらえなかった。「決勝は緊張すると思いますが、私も3年目。しっかり戦いたいと思います」と、最後は自分に言い聞かすように笑顔で答えてくれた。

「去年、決勝のコートに立てず悔しい思いをしたので、自分のプレーを出し切って、思い切りのいいプレーを見せられたら」と赤穂ひまわり [写真]=伊藤 大充


 明日、デンソーは皇后杯初優勝をかけてコートに向かう。JX-ENEOSの連覇を止めるためには赤穂ひまわりの活躍が欠かせないことは言うまでもない。

文=入江美紀雄

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