2021.09.24

【B1クラブ展望/琉球】インサイドの強化に注目…“西の雄”として、今季こそは悲願の頂へ!

悲願の優勝に向けて、琉球はbj時代の優勝を知る指揮官を招へいした[写真]=B.LEAGUE
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

 2017-18シーズンから4シーズン連続でB1西地区優勝。琉球ゴールデンキングスは“西の雄”としてBリーグをけん引する存在だ。しかし、チャンピオンシップではベスト4が最高成績であり、昨シーズンはホームで準決勝を戦う権利を得ながらも第3戦で力尽きた。

 まだ届かぬBリーグファイナルの舞台、そしてその先の栄冠へ、クラブはbjリーグ時代に琉球を2度の優勝へ導いた桶谷大ヘッドコーチを招へい。アシスタントコーチ兼通訳として栗野譲氏、東山真氏の2名も新たに加わった。

 そして、選手の新規加入はコー・フリッピンアレン・ダーラム渡邉飛勇小寺ハミルトンゲイリーの4名。沖縄にルーツを持ち、昨シーズンのCSセミファイナルでは敵として活躍を許したフリッピンはその非凡なアスレチック能力で沖縄アリーナを沸かせてくれそうだ。

 また、フリッピン以外の3名がゴール下を主戦場とする選手という点から、よりインサイドの強化を図ろうとしていることが伺える。昨シーズンは2年連続リバウンド王のジャック・クーリーの存在もあり、リバウンドでは千葉ジェッツに次ぐリーグ2位(平均36.8リバウンド)だったが、攻撃面ではリーグ8位(平均82.8得点)とやや課題を残した。

 今シーズン琉球が悲願を果たすには、引き続き守備を重点に置いたハードワークに加え、より攻撃時のインサイドで主導権を握れるかが問われるだろう。キャプテンの田代直希、在籍10年目を迎えた岸本隆一、そして琉球に帰還した桶谷HCが中心となり、強者ぞろいのメンバーをどうまとめ上げるか、非常に楽しみだ。

KEY PLAYER/C #2 小寺ハミルトンゲイリー

[写真]=B.LEAGUE


 琉球に2017年から2シーズン在籍したアイラ・ブラウン以来となる帰化選手が加入した。小寺ハミルトンゲイリーだ。同選手の初来日は2009年。日本でのプレーも長く、昨年は11月に帰化申請されると、12月に茨城ロボッツに途中加入し、チーム初のB1昇格に貢献した。

 多くのタレントを擁する琉球では、”隠れたキーマン”と言えるだろうか。新天地でも206センチ103キロの体躯と経験値を生かし、インサイドからチームを円滑化させる働きに注目したい。

文=小沼克年

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