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8月10日から15日にかけて行われる「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。男子に続いて行われる女子は、新潟市で開催される。バスケットボールキングでは大会を盛り上げるであろう注目の選手をピックアップした。
■女子注目選手(3)花島百香&(4)田嶋優希奈(3年/昭和学院高校/千葉県)
花島百香と田嶋優希奈。今年、昭和学院高校(千葉県)の最上級生となった2人は1年生のときからチームの主役を担ってきた存在だ。
ポイントゲッターである花島は、1年生の頃から『エース』として期待されてきた。そして今年、178センチのオールラウンダーは、「3ポイントシュートを頑張って練習しているところです」とオフェンスではさらに絞りどころのない選手になろうとしている。
ただ、自身のむやみなアタックやシュートで得点を奪おうとするということではなく、あくまでもチームバスケットに重きを置いている。「ハードな試合になったときに、自分がどう得点に絡めるかが大事だと思っています。チームとしては、全員がバランス良く得点できるのが一番の理想です。たとえ自分が点数を取れなくても、リバウンドを頑張って貢献できればいいと思っています」と冷静に青写真を描く。
また、今年は全国での経験が浅いアチャラ オゲチ クランシー(3年)がインサイドをを守ることから、花島はアウトサイドよりリング付近での働きがチームを勝利へ導くポイントになると言えるだろう。泥臭くリバウンドに飛び込み、得点面では内と外で。そんな花島が状況に応じてスコアを重ねるためには、司令塔・田嶋のゲームメイクも必須となる。
アシストで味方の得点シーンを演習するポイントガードの田嶋は、コート上で仲間をまとめ、自慢のスピードを武器に攻防においてチームのスイッチを入れる。粘り強いディフェンスで相手のリズムを崩したかと思えば、オフェンスでは素早いドリブル、切り返しからのペネトレイトや得意のジャンプシュートでリングを射抜く。
田嶋は6月の関東大会では3試合すべてで2ケタ得点を記録し、終始接戦となった東京成徳大学高校(東京都)戦では26得点でチームを勝利へ導いた。今年はこれまでと比べ、より一層得点への意識が高まった印象を受けたが、本人が最優先するのはゲームコントロールであり、そこが今年の課題だと話す。
「(関東大会では)自分たちの流れのときにもっと全員を集中させて、一気に点差を離すことができればよかったと思います。個人としてはチームをコントロールすることが一番の課題なので、もっとコート上の5人が連動してパスを回して、流れの中で得点できるようなチームにしていきたいです」
2人が入学後して以来、昭和学院の最高成績は全国ベスト8。チームを引っ張ってきた2本の柱が1本に重なったとき、目標の『全国制覇』が現実味を帯びてくる。
取材・文・写真=小沼克年