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8月に行われた地元開催のインターハイで、帝京長岡高校(新潟県)は初の全国大会決勝進出を果たした。勝てば悲願達成となる最後の相手は、同じく初優勝がかかる中部大学第一高校(愛知県)。この一戦は互いに硬さが見られ、思うように得点を伸ばせないロースコアゲームとなり23−24で前半終了。しかし、後半に入るとアウトサイドシュートが当たりだした中部大第一に対し、帝京長岡は依然としてオフェンスが停滞した状況が続く。第3クォーターで6−18、最後の10分間は8−12とされ、地元での優勝とはならなかった。
今年のチームの中心を担う古川晟、島倉欧佑(ともに3年)は攻防両面において特に不可欠な存在であり、古川は常に仲間への声掛けも忘れない。両選手ともに大事な場面での1本を決めきる勝負強さがあるが、帝京長岡のエースとしてコートに立つのは島倉だ。チーム、そして島倉自身としても2年ぶりとなるウインターカップ。高校最後の大舞台でも、内外から得点を量産できるか注目だ。
また、ともに205センチのコネ ボウゴウジィ ディット ハメード、ニシンバ ナニユラ アニエルの2年生センターコンビ、途中出場で流れを変えるキャプテンの田中空、大月舜(3年)らの働きも初優勝へは欠かせない。中でも先発出場が濃厚なハメードは得点とリバウンドに加え、ブロックショットも得意。2点差で競り勝ったインターハイ準決勝では、仙台大学附属明成高校(宮城県)相手に8ブロックをマークしており、今大会も相手の脅威となるだろう。
今回のウインターカップ予選では、夏に引き続き県内のライバル・開志国際高校を撃破。帝京長岡は第2シードからの参戦が決定した。大会初戦となる2回戦から、どのチームが勝ち上がってくるか予想しがたいが、チームはアグレッシブなディフェンスから速攻につなげて得点を奪うスタイルを掲げ、リバウンドやルーズボールといった泥臭いプレーでも流れを引き寄せて勝利を掴みにいく。チームの横断幕に刻まれた文字は『一心』だ。
文=小沼克年