2021.12.16

【ウインターカップ2021注目チーム】大阪薫英女学院「夏からの選手層アップに期待、注目の初戦を制し勢いをつけたい」

スピードと運動量で勝負する大阪薫英女学院 [写真]=伊藤 大允
フリーライター

インターハイでは初戦から20点差以上での勝利を重ね、岐阜女子高校(岐阜県)との準決勝に辿り着いた大阪薫英女学院高校(大阪府)。決勝進出をかけた一戦では第3クォーターに逆転を許し追いかける展開が続いたが、最終クォーター終盤で再び試合をひっくり返し1点差で勝利を収めた。しかし、桜花学園高校(愛知県)との決勝戦では序盤から力の差を見せつけられ、65−94でタイムアップ。

「崩せなかったですね。ボールをもらうことも大変でしたし、高さだけじゃなくてスピードも全部、桜花さんが上だった印象です」と完敗を認めた安藤香織コーチは、「(チームの)現在地を知ることができました」とも口にした。

今大会の大阪薫英女学院は、この大敗からどこまでチーム力を強化させて東京に乗り込めるかが問われる。今年のチームは身長では周りよりも劣るため、スピードと運動量で勝負。ディフェンスでは積極的にプレッシャーをかけ、攻撃では優れた個人技を持つ2年生キャプテンの都野七海と宮城楽子(3年)が引っ張り、都野の2ガードを組む熊谷のどか(2年)も随所に3ポイントシュートを射抜いてスコアを重ねる。

ただ、インターハイでの選手層は決して厚いとは言えず、岐阜女子戦ではスターティングファイブの5人がそろって40分のフル出場。ウインターカップで再び最終日のコートに立つには、ベンチメンバーの成長も重要なポイントになるだろう。

今大会は第2シードの枠に入り、2回戦からの登場となる。だが、チームは初戦から過去2度の優勝を誇る札幌山の手高校(北海道)と相まみえる可能性が高い。札幌山の手には今大会注目選手の1人で、都野と同じように2年生キャプテンを務める森岡ほのかがいる。彼女はポイントガードながら172センチの上背があり、インサイドでもプレーができるオールラウンダーだ。158センチの都野がマークに付くには分が悪いため、対決が実現した場合、安藤コーチがどのような策を講じるかも見ものだ。

文=小沼克年

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