2023.09.02
8月27日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の1次ラウンドが行われ、グループEでは男子日本代表(FIBAランキング36位)がフィンランド代表(同24位)と沖縄アリーナで対戦した。
第1クォーターをリードして終えた日本だったが、第2クォーターでフィンランドの猛攻を受けると、第3クォーター残り2分46秒にはこの試合最大となる18点ものビハインドを背負う。それでも、そこから10点差に詰めて第4クォーターに望みをつなぐと、中盤に河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)のバスケットカウントで逆転に成功。最後まで一丸となって戦った日本は、98-88で歴史的な勝利をつかんだ。
この試合で4アシストをマークしたキャプテンの富樫勇樹は、「点差が開いても誰一人諦める選手がいなかったですし、1ケタ点差になったら2分でひっくり返せるという自信がチームとしてありました。10点差くらいでなかなか追いつけない時間帯があったんですけど、そこをしっかり我慢できたことが大きかったです」と試合後に喜びを噛み締めた。「ヨーロッパのチームにこの国際大会で勝つのは簡単なことではないですし、これはもう日本の男子バスケにとってすごく大きいことです」。
今大会でのアジア勢初勝利を挙げた日本。アジアの中で1位の成績を残し、チームの目標であるパリオリンピックへの出場権獲得へ向けて大きな一歩となったことについては、「ここでリラックスしてはいけないです。1勝では絶対に届かないところだと思っているので2日後のオーストラリアに勝てばグループリーグ突破、さらにパリオリンピックの切符もつかめると思っているので、しっかり切り替えていい準備をしたいと思います」と気を引き締めた。
「一体感のある素晴らしい雰囲気で、日本の皆さんと一緒につかんだ勝利です」と沖縄アリーナに詰めかけたファンへ感謝の思いを示した富樫。「ずっと言ってますけど、どのチームより最初に合宿を始めているのでみんなもちろん疲れている中ですけど、勝ちたいという気持ちで最後まで足が動いてたんじゃないかなと思います」。
また、前半の苦しい時間帯にチームを救った比江島慎(宇都宮ブレックス)を「本当に大事な場面で決めてくれる選手」と表現すると、インサイドで獅子奮迅のプレーを見せたジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)については、「ケガもあり、調子が上がらない苦しい時期もありましたが、しっかりこの大舞台で力を発揮してくれたと思いますし、彼はこのチームの大黒柱です」と、その活躍を称えた。
得意の3ポイントシュートでチームに勢いをもたらした富永啓生(ネブラスカ大学)については、「彼が入ってかなり空気が変わりました。相手のディフェンスが今までやってきたことと違うことをしなければいけなくなったのがすごく大きかった」と称え、フィンランドの守りを崩す大きな要因となった。
さらに、最後に勝利を手繰り寄せる活躍を見せた河村については、「トム(・ホーバスHC)さんには困ったときはポイントガードがボールを持って責任を持てと言われているので、その強い気持ちで彼が第4クォーターに1対1を仕掛けて決め切ってくれました」と、こちらも絶賛した。
「今日は若い力に助けられて、ファンの皆さんの声援に助けられて、後半の追い上げにつながった」と語った富樫は、「今の12人だけじゃなくて今まで代表に関わってくれたみんなだったり、いろんな人のサポートや、うまくいかない時期の経験を得ての1勝だと思います。さらにもう一つ上に行けるチームになれるように努力していきたい」と力強く語り、強豪オーストラリアとの一戦へ向けて気持ちを切り替えた。
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