パリ五輪は終わったが、日本代表の戦いは続いていく[写真]=fiba.basketball
バスケットボール男子日本代表のパリオリンピックにおける戦いは、グループフェーズ敗退という結果で終わることとなった。しかし、3カ月後の11月には2028年のロサンゼルスオリンピックに続く戦いが待ち受けている。本稿では男子日本代表が現状予定されている試合スケジュールをまとめて紹介する。
■2024年11月/25年2月:W杯予選への出場権もかかるアジアカップ予選
日本は2024年2月のWindow1で2連勝 [写真]=fiba.basketball
直近の試合予定として確定しているのが2024年11月に行われる「FIBAアジアカップ2025予選 Window2」。11月21日にホームでモンゴルと戦い、24日にはアウェイでグアムと対戦する。この大会は名前が示す通り、2025年にサウジアラビアで開催される「FIBAアジアカップ2025」の予選となる大会だ。
また、「FIBAアジアカップ2025」出場チームには「FIBAワールドカップ2027 1次予選」への出場権が与えられるため、再び世界の舞台に戻るためには絶対に負けられない戦いとなる。
その反面、シーズン中の開催となるため海外組の参戦は見送られることが予想される。
八村塁に加え、NBA参戦の可能性がある
河村勇輝や
富永啓生、NCAAで戦う
ジェイコブス晶らが不在のなかで国内組の奮起が期待される。2025年2月には「FIBAアジアカップ2025予選 Window3」で中国、モンゴルと対戦。同じくシーズン中の開催が予定されている。
■2025年8月:王者を目指して戦うアジアカップ
前回大会はオーストラリアに敗れ大会を去ることに[写真]=fiba.basketball
前述の予選を勝ち抜くことで出場権が得られる「FIBAアジアカップ2025」。この大会の結果がその後の世界大会などの出場権に関わるわけではないが、世界大会での躍進を見据える上では好成績を収めておきたいところ。
2022年にインドネシアで開催された前回大会で、日本は7位でフィニッシュ。
渡邊雄太や
富永啓生ら海外組も参戦したが、上位進出を果たすことはできなかった。同大会で優勝したのはオーストラリアで、2位にレバノン、ニュージーランドが3位につけた。
後述するが、2028年ロサンゼルス五輪の出場権を得るためには2027年カタールワールドカップでアジア最上位となる必要がある。そのためにも、このアジアカップで各国の力量をしっかりと把握することも重要なポイントとなるだろう。
■2025年11月〜2027年2月:過酷なW杯予選が開始
4連敗からの8連勝で2019年W杯への出場権を獲得した[写真]=fiba.basketball
アジアカップ予選を突破できれば、日本は2025年11月から「FIBAワールドカップ2027 1次予選」に参戦することとなる。Window1が11月、Window2が2026年2月、Window3が7月に開催。そして、1次予選の成績によって2026年8月から「FIBAワールドカップ2027 2次予選」に参加が可能。2次予選は8月にWindow4、11月にWindow5、2027年2月にWindow6が開催予定となっている。
日本は前回のワールドカップでは開催国として出場したが、前々回の中国で開催されたワールドカップには21年ぶりに自力出場を果たしている。逆に言えば、それだけ長期間にわたって突破できなかった過酷な予選がW杯予選。11月や2月開催時は国内組のみでの試合が予想されるので、それまでにどれだけチームの底上げができるかも注目だ。
予選の合間となる2026年9月から10月には「第20回アジア競技大会」も予定されている。愛知県で開催されるこの大会で新たな才能を発掘することなども、予選を勝ち抜く上で重要となるかもしれない。
■2027年8-9月:アジア最上位を目指すカタールW杯
[写真]=fiba.basketball
過酷な予選を勝ち抜くことで出場権を得られる「FIBAワールドカップ2027」は、2027年8月に開幕予定。開催地はカタールとなっている。2028年ロサンゼルス五輪の予選を兼ねる同大会で、日本は出場するアジアの国々の中で最上位となることで五輪への切符を手にすることができる。
前回のW杯では48年ぶりに五輪への自力出場権を獲得。日本は「奇跡」とも称されたこの偉業の再現を目指すこととなる。あるいは、3年後には「奇跡」と呼ばれないほどに日本代表がレベルアップしていることも期待したいところだ。
もし、W杯でアジア最上位を逃した場合、日本はアジア・オセアニア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ大陸のチームが集まる「ロス2028オリンピック 世界最終予選(OQT)」に参戦し、世界中の強豪国と残されたわずかな出場権を争うこととなる。
■2028年7月:長い道のりの果てにたどり着くロサンゼルス五輪
ロス五輪のエンブレム [写真] = Getty Images
こうした多くの大会を経てたどり着くのが、2028年7月に開催されるロサンゼルス五輪。オリンピックでの悔しさは、オリンピックでこそ晴らすことができるだろう。2024年にあと一歩のところで逃した勝利を、2028年に掴み取ることができるか。新たな戦いに臨む
男子日本代表の活躍に注目したい。