2021.07.20
7月17日、「三井不動産カップ2021 バスケットボール女子日本代表国際強化試合」の最終戦がサイデン化学アリーナ(さいたま市記念総合体育館)にて行われ、女子日本代表はプエルトリコ代表と対戦し、94-59で勝利。三井不動産カップ2021の5試合すべてで勝利を収め、最高の形でオリンピック本番を迎える。
右膝じん帯損傷という大ケガからの完全復帰を目指す本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)は6月のポルトガル代表との3連戦、7月15日のベルギー戦と4試合で10分未満の出場時間にとどまっていた。しかし、プエルトリコ戦ではベンチから12分58秒のプレータイムを得ると、11得点2アシスト1スティールをマークし、しっかりと存在感を示した。
試合後の記者会見に応じた本橋は「試合の出だしの部分でエネルギーに負けないようにしようといって入ったんですが、チームとして表現できなかったので、そこは反省点です。それでも自分たちでしっかり立て直すことができたので、いい経験になったかなと思います」と試合を振り返った。
「80パーセントくらいの感覚に戻ってきている」と話す本橋は「試合に出ている時間は積極的にリングにアタックするのと、空いたらシュートを狙うことを意識していました。ディフェンスがスクリーンのアンダーを通ったら3ポイントを狙ったりだとか、大きい選手がミスマッチでついてきたら、アタックすることを意識してやれて、そこは良かったかなと思います」とケガからの完全復活へと手応えを感じているようだ。
過酷なリハビリ期間について質問された本橋は「オリンピックに間に合わないんじゃないかって思う余裕もないくらい、毎日必死にやっていました。心が折れることはなかったですけど、しんどいときに近くで支えてくれる人たちや、連絡をくれる人がいました。そういう人たちが応援して、励ましてくれたおかげで乗り越えることができました」とここまでの道のりを語った。
スターターにこだわりはないと話す本橋は、自分の役割を徹底することだけを意識しているという。
「自分が交代で出ているときは若い選手が多いので、積極的に声をかけることを意識しています。ポイントガード陣はそれぞれ持ち味が違くて、試合のリズムが変えられます。スモールラインナップの場面ではツーガードで出ることも多いですが、そういうときはより早い展開に、よりアグレッシブなディフェンスを仕掛けられます。今回の試合でも機能していたので、本戦でも自信を持って仕掛けていきたいなと」
「バスケットができる喜びを感じつつも、ここまで一緒に戦ってきた仲間の分も頑張らなきゃいけない」と語る本橋は、最後にオリンピックでの決意を表明した。
「残り少なくなってきましたが1日1日を大切に、やるべき準備をして、本番しっかり金メダルを獲得できるように、一戦一戦全力で日本らしいバスケットをして戦っていきたいなと思います。ご声援のほどよろしくお願いします」
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