2026.07.01
ロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナードを巡るNBAの調査について、新たな内幕が明らかとなった。7月15日(現地時間14日)、現地メディア『The Athletic』が、レナードと環境関連企業「Aspiration」とのスポンサー契約について、複数の元社員への取材内容を報じた。
NBAは約11か月にわたり、クリッパーズがAspirationとのスポンサー契約を通じてサラリーキャップを不正に回避した可能性を調査している。対象はスポンサー契約だけでなく、レナードの経費負担や未報告のスポンサー契約の有無にも広がっているとされる。一方、クリッパーズは一貫して不正を否定している。
調査の発端となったのは、レナードが2022年にAspirationと結んだ総額2800万ドル(約41億円)のスポンサー契約だ。同社は後に経営破綻したものの、レナードは契約期間中、公の場で同社を宣伝した形跡がほとんどなく、高額契約の実態に疑問の声が上がっていた。
『The Athletic』によると、当時のAspiration社内でも「なぜレナードなのか」と疑問視する声が少なくなかったという。SNSでの発信が少なく、公の場に出る機会も限られるレナードは、マーケティング担当者の間でも広告塔として適任とは考えられていなかった。
それでも社内では、レナードを起用した広告企画が検討されていた。環境保護を掲げる企業理念に合わせ、マーベル作品『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に登場するキャラクター「グルート」をモチーフとしたクリエイティブ案まで制作されたという。しかし、複数の元社員によると、数週間にわたる企画会議の末、「カワイについて考えるのはやめろ」と指示が出され、企画は白紙になった。結局、広告キャンペーンが実施されることはなかった。
また、同メディアは、契約を主導した共同創業者ジョー・サンバーグ氏が、レナードへ約2000万ドル相当の自社株を付与したほか、契約に伴う約1万7000ドルの弁護士費用も負担していたと報道。サンバーグ氏はその後、投資家への詐欺事件で有罪を認め、禁錮14年の判決を受けているが、NBAの調査にも協力しているという。
本件について元幹部らの見方は分かれており、「実際に広告契約として進めようとしていたが頓挫しただけ」と証言する関係者がいる一方、「サラリーキャップ回避が目的だったとの見方も不自然ではない」と話す元幹部もいたという。
現在もNBAによる調査は続いており、レナード本人や代理人を務める叔父デニス・ロバートソン氏、クリッパーズのオーナーであるスティーブ・バルマー氏らも事情聴取を受けたと報じられている。『The Athletic』は、共同創業者サンバーグ氏の証言が調査の行方を左右する可能性があると伝えており、NBAがどのような結論を下すのか注目が集まる。
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