2018.11.27
5月27日(現地時間26日)、ヒューストン・ロケッツ(3勝)とゴールデンステート・ウォリアーズ(2勝)によるウエスタン・カンファレンス・ファイナル第6戦が、ウォリアーズのホーム、オラクル・アリーナで行われた。
先制点を挙げたのはホームのウォリアーズ。両チームがショットミスやターンオーバーを犯す中、第1クォーター残り10分6秒にケビン・デュラントのショットでようやくスコアが動き出すと、クレイ・トンプソンのレイアップも決まり、4-0とする。
ロケッツは右ハムストリング負傷で欠場となったクリス・ポールに代わって先発入りしたエリック・ゴードンが反撃。2連続3ポインターを決めてロケッツを勢いに乗せていく。
その後ロケッツはトレバー・アリーザ、ゴードンのショットが続き、ジェームズ・ハーデンのドライブやフリースロー、3ポインターで一気に加速。このクォーター終盤にはジェラルド・グリーンやPJ・タッカーの3ポインターも飛び出すと、残り1.1秒で得た3本のフリースローをハーデンが決めて39-22。ロケッツが17点をリードして最初の12分間を終える。
第2クォーター。トンプソンとステフィン・カリーのショットでウォリアーズが残り7分56秒に9点差まで追い上げる中、ロケッツはゴードンやアリーザのショットで反撃し、2ケタリードに押し戻す。
そこからデュラントが3ポインターとドライブで5点を連取し、7点差まで詰め寄るも、アリーザにショットを決められてしまい、9点差をつけられる。それでもウォリアーズはケボン・ルーニーとデュラントの得点で、残り4分15秒で5点差まで追い上げる。
しかしアウェーのロケッツはそこからウォリアーズを突き放しにかかる。ハーデンの3ポイントプレーとフリースローで加点すると、残り2分26秒からゴードンとタッカーの長距離砲がさく裂。前半残り45.9秒にカリーがショットを沈めるも、ロケッツ10点リードの61-51で試合を折り返す。
迎えた後半。開始から約2分半で、ウォリアーズはロケッツを一気に捉えていった。トンプソンの3ポインター、デュラントのダンク、トンプソンとカリーの連続3ポインターで一挙11連続得点を挙げ、残り9分24秒で62-61と逆転に成功。
ロケッツはハーデンやゴードン、グリーンのショットで何度か逆転するも、勢いに乗ったウォリアーズを止められない。残り約5分から12-0のランを見せ、このクォーターを終えて84-77と、ウォリアーズが7点リードを奪った。
第4クォーターも、序盤からトンプソンやカリーが集中砲火を浴びせ、ロケッツから大量リードを奪っていく。残り6分57秒で20点差(99-79)をつけると、そこからさらにリードを広げ、最大30点差(111-81)。ロケッツはこのクォーターでわずか9得点しか奪えず、最終スコア115-86と、後半に爆発したウォリアーズが大勝。
両チームによるシリーズは、最終第7戦までもつれることとなった。
ウォリアーズではトンプソンが14投中9本の3ポイントシュートを成功させるなどゲームハイの35得点に6リバウンド4スティール、カリーも5本の長距離砲を沈めるなど29得点に5リバウンド6アシスト3ブロック、デュラントが23得点7リバウンド4アシスト。さらにドレイモンド・グリーンが4得点ながら、10リバウンド9アシスト4スティール5ブロックをマーク。
一方のロケッツでは、ハーデンが32得点7リバウンド9アシスト3スティール、ゴードンが19得点、アリーザが14得点、グリーンが11得点を挙げるも、後半はわずか25得点と急失速。試合全体で13本のアシストに対して、ターンオーバーを21本も犯してしまったことは、ポール不在を痛感させられたと言えるだろう。
試合後の会見で記者に対して「俺はこの瞬間のために生まれてきたと言うだろうね。(今夜は)いい感じでプレーできたよ」と語ったトンプソン。「俺たちはここで終わらせたくなかった。第7戦へと持ち込みたかったんだ」と続けた。
追い込まれたときのトンプソンは以前も一気にギアをあげて大活躍を見せてきた。2016年のウエスト決勝がそのいい例だ。オクラホマシティ・サンダーを相手に1勝3敗と窮地に立たされたウォリアーズは、サンダーのホームで迎えた第6戦でトンプソンがプレーオフ新記録となる11本の3ポイントシュートを決める大暴れを見せ、ゲームハイとなる41得点を挙げていた。
この日のトンプソンについて、ウォリアーズのスティーブ・カーHCは「今夜のクレイは見事な活躍だった。35得点や9本の3ポイントだけでなく、ディフェンス面でもすばらしかった」と絶賛している。
「俺たちが何かを変えることなどない。何をすべきかは俺たち自身が知ってるからな」と語ったのはハーデン。運命の第7戦に向けて「俺たちは今でも自信を持ってる。俺たちは自信に満ちたグループなんだ。(あと1勝という)チャンスをこの手でつかむだけだ」と口にしていた。
このシリーズが第7戦にもつれ込んだことにより、両カンファレンス・ファイナルが最終戦まで競い合うこととなった。これは1979年以来、なんと39年ぶりというレアなプレーオフとなっている。
ロケッツとウォリアーズによる運命の第7戦は、29日(同28日)にロケッツのホーム(トヨタ・センター)で行われる。ウォリアーズは膝の負傷により第4戦から欠場しているアンドレ・イグダーラ、ロケッツではポールの出場が未定という状況の中、どちらがNBAファイナルへの出場権を獲得することができるのか。両チームがファイナルを懸けて競い合うゲームは要注目だ。
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