2018.09.05
6月22日(現地時間21日)に行われた「NBAドラフト2018」で、1巡目全体5位指名権を持っていたダラス・マーベリックスは、ガードのトレイ・ヤング(オクラホマ大1年)を指名し、2019年のドラフト1巡目指名権(条件付き)と共にアトランタ・ホークスへ放出。代わりにホークスが3位で指名したルカ・ドンチッチの交渉権を獲得した。
これにより、マブスはハリソン・バーンズ、デニス・スミスJr.、ヨギ・フェレルにドンチッチと、魅力的なロースターを構築。大ベテランのダーク・ノビツキーとキャリア9年のウェスリー・マシューズの周囲に才能ある若手選手をそろえることに成功。
そのマブスは、今夏フリーエージェント(FA)で大物ビッグマンの獲得を狙っているという。現地メディア『The Athletic』によると、そのターゲットはオールスター選出4度を誇るデマーカス・カズンズだという。同メディアのマイケル・スコット記者は記事の中でこう述べている。
「もし今年のドラフトで、マブスがモハメッド・バンバ(マジックが指名)を見送れば、チームが今夏、カズンズ獲得またはクリント・カペラ(ヒューストン・ロケッツ)を狙うシグナルとなる。ディアンドレ・ジョーダン(ロサンゼルス・クリッパーズ)がプレーヤーオプションを行使して制限なしFAになれば、ジョーダンも獲得候補になるだろう」。
今年1月下旬に左足アキレス腱を断裂し、リハビリを続けているカズンズは、今夏制限なしFAとなる。今季のカズンズは、アンソニー・デイビス(後輩)やラジョン・ロンド(先輩)といったケンタッキー大のOBが主軸を務めるペリカンズで、平均25.2得点12.9リバウンド5.4アシスト1.6スティール1.6ブロックとオールラウンドな成績をマーク。リーグ屈指の万能型ビッグマンとして確固たる評価を得ている。
今夏制限付きFAとなるカペラは、キャリア4年目を終えた24歳の成長株。今季は平均13.9得点10.8リバウンド1.9ブロックと、いずれも自己ベストの成績を残し、ロケッツの主軸として攻防両面で活躍した。ペイントエリアにおけるリバウンド力とブロック力に定評があり、今夏は複数のチームから高額契約をオファーされる見込みだ。
ジョーダンはプレーヤーオプションを行使して制限なしFAになることが濃厚なディフェンシブ・ビッグマン。キャリア10年目の今季は平均12.0得点15.2リバウンドを記録。29歳のジョーダンは、2015年夏にマブスへの移籍確実と思われていた中で、クリッパーズのチームメートたちから説得され、残留した経緯がある。
サラリーキャップには十分なスペースを持つマブスだが、これまでに挙げてきた3人のビッグマンのうち、1人を獲得できるかは何とも言えないところ。というのも、カズンズはペリカンズ残留という選択が最も可能性が高いと言われており、ジョーダンは故郷がテキサス州ヒューストンであることから、ロケッツへの移籍を考えていると伝えられている。カペラにせよ、複数チームとの獲得競争を勝ち抜かなければならない。
もっとも、マブスがバーンズ、スミスJr.、ドンチッチと言う26歳以下の魅力的なヤングコアを形成したことは明らか。この点は移籍を考えているFA選手たちにとって、十分ポジティブに映ることになるはず。
今夏マブスに有能なビッグマンが加わることとなれば、16年以来となるプレーオフ返り咲きに向けて、ますます加速するに違いない。
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