2019.06.11
5月13日(現地時間12日)、ポートランド・トレイルブレイザーズ(3勝3敗)とデンバー・ナゲッツ(3勝3敗)によるプレーオフ第7戦が、ナゲッツのホームであるペプシ・センターにて行われた。
試合は開始直後、ナゲッツのギャリー・ハリスがドライブからバスケットカウントを決めると、3点プレーを成立。対するブレイザーズはCJ・マッカラムがレイアップを沈めるが、ニコラ・ヨキッチに連続3ポイントシュートを許し、ナゲッツが早くも主導権をつかんだ。このままホームの歓声を受けながら、ハリスの豪快なダンク、ポール・ミルサップのレイアップやジャマール・マレーのショットもあって、前半は39-48とナゲッツがリードしてハーフタイムを迎えた。
しかし後半、アウェイのブレイザーズが巻き返しを図る。この日はエースのデイミアン・リラードが徹底されたマークに苦しむ中、もう1人のエースであるマッカラムが素晴らしいパフォーマンスを披露。得意のプルアップジャンパー、厳しい態勢からダブルクラッチなどを次々と決めて、その姿にチームは鼓舞されていった。そして第3クォーター残り12.1秒、マッカラムがシュートを沈めてスコアを71-70とし、最大17点差から逆転を果たした。
最終クォーターは互いの主力選手、ベンチプレーヤーが一進一退のゲームを繰り広げ、終盤まで目が離せたい展開となる。クラッチタイムにヨキッチのパスをスティールしたリラードが、試合終了残り3分20秒に3ポイントシュートを突き刺す。さらにその次のポゼッションでマッカラムがジャンプシュートを決めて、94-87としてブレイザーズが7点リード。しかし、今度はナゲッツがブレイザーズを追いこみ、ヨキッチのショット、マレーのプルアップジャンパーで1点差まで詰め寄る。
それでも、このゲームを後半から支配したマッカラムが、タイムアウト後の同クォーター残り12.4秒に、ディフェンスの足を崩しながらショットを沈めて3点リードを手にした。そして、同8秒にはエバン・ターナーが落ち着いて2本のフリースローを決めて2ポゼッション差にし、最終スコア100-96でブレイザーズがこの接戦をものにした。
第7戦まで行われ、かつ第3戦では4度の延長戦まで及ぶなど、NBAプレーオフの歴史に残るかもしれない死闘を繰り広げた両チーム。その激闘を制し、2000年以来のカンファレンス・ファイナル進出を決めたブレイザーズは、マッカラムが37得点9リバウンド、ターナーが14得点7リバウンド、リラードが13得点10リバウンド8アシスト3スティール、エネス・カンターが12得点13リバウンドをマーク。そして、このゲームで逆転の立役者となり、終盤にクラッチシュートを何度も決めたマッカラムが試合後、以下のようにコメントを残した。
「自分たちへのあらゆる疑念を、モチベーションとして受け取っている。自分は名門ではない大学を卒業し、毎晩自分のできることを証明しようとしている。リラードはチームの中心的な存在、チーム全体は3ポイントが不調であったが、彼が僕のシュートを演出してくれた。チーム全体が努力していることは素晴らしい。ザック・コリンズは自分を証明し、(モーリス)ハークレスも貢献してくれた」
敗れたナゲッツはヨキッチが29得点13リバウンド4ブロック、マレーが17得点6リバウンド5アシスト、ハリスが15得点6リバウンド、ポール・ミルサップが10得点7リバウンドを記録。マイケル・マローンHCは「ヨキッチはゲームが終わった後に悔しがっていた。彼はこのゲームを制するために尽力できなかったと自分を責めているが、この敗戦は彼が1人で背負うものではない」と、エースのここまでの活躍を讃えた。
ブレイザーズとゴールデンステイト・ウォリアーズによるウエスタン・カンファレンス・ファイナル第1戦は、5月15日(同14日)にウォリアーズのホームであるオラクル・アリーナにて行われる。
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