Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
新型コロナウイルスの感染拡大を防止すべく、世界最高峰のエンターテインメント、NBAは3月13日(現地時間12日、日付は以下同)より2019-20レギュラーシーズンを中断することを余儀なくされた。シーズン再開は早くても6月中旬から下旬にかけてと現地メディアが報じている中、65試合前後を消化した各チームならびにその主要選手たちを振り返っていきたい。
※データは日本時間3月12日終了時点、%=パーセント、評価は上から順にS、A、B、C、D、Eの6段階
イースタン・カンファレンス(サウスイースト・ディビジョン)
総合評価:C
■ここまでの戦績
今季戦績:23勝42敗(勝率35.4%/イースト10位)
ホーム戦績:10勝21敗(勝率32.3%)
アウェー戦績:13勝21敗(勝率38.2%)
■主要チームスタッツ(カッコ内はリーグ順位)
平均得点:102.9(30位)
平均失点:109.6(12位)
平均リバウンド:42.8本(25位)
平均アシスト:23.8本(21位)
平均スティール:6.6本(26位)
平均ブロック:4.1本(27位)
オフェンシブ・レーティング:105.9(28位)
ディフェンシブ・レーティング:112.8(25位)
■主要スタッツリーダー
平均出場時間:デボンテ・グラハム(35.1分)
平均得点:デボンテ・グラハム(18.2得点)
平均リバウンド:コディ・ゼラー(7.1本)
平均アシスト:デボンテ・グラハム(7.5本)
平均スティール:テリー・ロジアー他1人(1.0本)
平均ブロック:ビスマック・ビオンボ(0.9本)
■主な開幕後の選手またはコーチの動き
加入:特になし
退団:マイケル・キッド・ギルクリスト、マービン・ウィリアムズ
ケンバ・ウォーカー(現ボストン・セルティックス)、ジェレミー・ラム(現インディアナ・ペイサーズ)という昨季の得点源トップ2が退団したホーネッツは、新加入のテリー・ロジアー、ドラフト指名したPJ・ワシントンをロースターに加えて今季に臨み、開幕7試合で4勝3敗という好成績を残す。
その後チームが3連敗を喫すると、2年目で飛躍を遂げたデボンテ・グラハムをスターターに昇格させ、ロジアーとの2ガードを形成。その周囲をマイルズ・ブリッジズ、ワシントン、コディ・ゼラーでスターターを固定し、12月中旬には5試合で4勝を挙げる奮闘を見せる。
だが戦力不足は否めず、12月に6連敗、1月に入ると14試合で8連敗を含む13敗で黒星がかさみ、勝利から遠ざかってしまう。2月こそ5勝6敗で健闘したものの、イースト8位のオーランド・マジック(30勝35敗)とは7.0ゲーム差のため、もしシーズンが再開されたとしても、4シーズン連続でプレーオフを逃すことは確実だろう。
とはいえ、2月にマイケル・キッド・ギルクリスト(現ダラス・マーベリックス)、マービン・ウィリアムズ(現ミルウォーキー・バックス)と決別し、若手中心にシフトしたチームは、ジェームズ・ボレーゴHC(ヘッドコーチ)の下でハードにプレーしており、今後に期待が持てる布陣と言っていい。
ホーネッツの筆頭オーナーを務めるマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)は、2月に『AP』の取材で今季のMIP(最優秀躍進選手賞)の有力候補として活躍するグラハムについて聞かれ、「グラハム本人を含め、彼がここまでの活躍を披露するとは誰も予想していなかった。それでも、彼はきっと昨シーズンより『自分はできるんだ』と信じていたんだろう。彼の活躍は世界を驚かせたね」と称賛。
今後に向けても「相手チームのディフェンスが厳しくなっていることは彼も感じていると思うが、それに対抗するために成長し続けなければならない。ここまでは昨夏に行ってきた厳しい練習の成果が出ているんだと思う。だが、ほかのすばらしい選手たちと同様に、彼も進み続けなければいけない。成長してもっとうまくなること。私は彼がそうなると思っている。とにかくここまでは信じられない仕事をしているよ」と期待を抱いていたことは、ポジティブに受け止めていいはずだ。
昨季ホーネッツの選手でフィールドゴール試投数が平均2ケタを記録したのはケンバとラムの2選手のみ。だが今季は4選手(グラハム、ロジアー、ブリッジズ、ワシントン)おり、チーム最古参のゼラー、マリーク・モンクを加えた計6選手が平均2ケタ得点を挙げていることから、昨季と比較するとバランスの取れたチームになったと言える。
攻防両面でリーグ最下位クラスの成績ではあるものの、イースト10位にいることができているのは、3点差以内に決着がついた試合で9勝8敗と勝ち越す踏ん張りを見せていることも要因の1つ。勝負どころで物おじしないグラハム、強気なプレーが身上のロジアーという2人のガードがいるのは心強い。
2年目のブリッジズ、ルーキーのワシントンは屈強な身体を駆使してハッスルプレーを率先してこなし、アウトサイドシュートを積極的に放つことでフロアにスペースを提供。ゼラー、ビスマック・ビオンボという献身的なビッグマンたちが若手を支えている部分もあるだろう。
また、ホーネッツはオールスター期間中に行われたライジングスターズチャレンジで、アメリカ出身選手たちで構成されるチームUSAにグラハム、ブリッジズ、ワシントンの3選手を送り込み、ブリッジズが豪快なダンクを含む20得点に5リバウンド5アシスト3スティールをマークして大会MVPに輝いた。
「レギュラーシーズンでは結果を残せていないけど、僕とデボンテ、PJはシャーロット・ホーネッツの一員として参戦するライジングスターズでホーネッツがどんなチームなのかを披露したいと思っていたし、それができたと思う」。
ブリッジズがMVP受賞後にそう語ったように、ホーネッツには注目の若手がおり、豪快なプレーで観客を沸かせることもできることを示したと言っていいだろう。魅力的な若手がそろうホーネッツは、チームとして成長していくことで、早ければ来季にもプレーオフ出場争いへ参戦することができるのではないだろうか。
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