2023.07.29
2022-23シーズンの閉幕からまもなく、NBAは慌ただしい毎日が続いている。それもそのはず、球団は来シーズンを戦い抜くために、ロスター構築に着手しはじめている。
ワシントン・ウィザーズに忠誠を誓ったブラッドリー・ビールのトレードは、市場のビッグトピックとなり、早速メディアの話題を攫ったが、他にも目を離せない動向は多数存在する。
そのひとつが、ドレイモンド・グリーンの去就だろう。2012年の入団以来、ゴールデンステイト・ウォリアーズ一筋を貫いていたグリーン。しかし、代理人を務めるクラッチ・スポーツのリッチ・ポールによると、4度のNBAチャンピオンは2750万ドル(約39億円)のプレーヤーオプションを破棄して、無制限のフリーエージェント(FA)になることを選択した。
ウォリアーズとの再契約が有力候補であることに変わりはないが、ジョーダン・プールとの衝突、絶大な信頼を置いていた敏腕GMボブ・マイヤーズの退団、ウォリアーズのサラリー問題など、懸念材料が多いだけに、ファンはグリーンの決断を固唾飲んで見守っている。
もし仮に移籍を決断した場合の有力候補に挙げられているのが、ロサンゼルス・レイカーズだ。周知のとおり、グリーンとレブロン・ジェームズは親しい間柄にあり、最近は共にヨーロッパでオフを満喫する姿が確認されている。
しかし、大手メディアはビールを獲得したフェニックス・サンズがグリーンの新天地になる可能性を示唆している。
『Sportnaut』は、サンズは未だポテンシャルに疑問の残るエイトンのトレードに関心を示しており、一方のウォリアーズはビッグマンを加える必要があり、互いの利害は一致しているとの見解を示している。
また、『Clutch Points』はビール、ケビン・デュラント、デビン・ブッカーで構成される最強ビッグ3の得点力は申し分ないものの、チームとしての奥行きや守備力が極端に欠如していると指摘。栄光に犠牲は不可欠であり、グリーンはチームが求める役割を果たすことでリングを4度獲得した正真正銘のエリートであることから、新オーナーのマット・イシュビアが経験とメンタリティを注入することで、優勝という目標がより強固になるとしている。
『ESPN』によれば、キャップスペースに余裕がある球団のみならず、シビアな状況にある球団もサイン&トレードでグリーンの獲得を目論んでいるという。同メディアはサンズのほか、ダラス・マーベリックス、メンフィス・グリズリーズ、マイアミ・ヒートにも言及しており、グリーンのリーダーシップとエネルギーはチームを異なるレベルに引き上げることになると、引くて数多である事実を強調した。
しかし、ラグジュアリータックスの懸念はいずれとして重くのしかかるも、契約のフロントマンにいる球団がウォリアーズであることに変わりはない。そして、ヘッドコーチのスティーブ・カーも「ドレイモンドが来シーズン、チームに戻ってこないのであれば、我々は優勝候補ではない」と、再契約を熱望している。
果たして、グリーンは来シーズン、何色のジャージに身を包んでいるのだろうか。
文=Meiji
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