11時間前

まさかのアクシデント…ブルズ3連覇の優勝バナーが音楽ライブで損傷、本拠地から撤去

シカゴ・ブルズの本拠地に掲げられている優勝バナー[写真]=Getty Images
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 マイケル・ジョーダンと共に成し遂げたシカゴ・ブルズのスリーピート(3連覇)は、NBAの歴史を象徴する出来事のひとつである。その歴史的証明は、ブルズの本拠地『ユナイテッド・センター』にバナーとして掲げられている。

 しかし、この優勝バナーについて残念なニュースが舞い込んできた。地元メディア『Chicago Tribune』の報道によると、1990年代に成し遂げた2度のスリーピートの優勝バナーが損傷により撤去されてしまった。

 原因は、音楽ライブの演出によるものだ。3月9日(現地時間8日)、幾度となく全米チャート1位を獲得した地元の有名ヘヴィメタルバンド「ディスターブド」は、アメリカ通算400万枚超えの名盤『The Sickness』のリリース25周年記念ライブを開催していた。この日は、特別ゲストとしてモダンヘヴィロックで重要なポジションを築く「スリー・デイズ・グレイス」と、1994年からアトランタを中心に活動する「セヴンダスト」も参加しており、損傷はバナーの下で使用された特殊効果の花火の熱によるもので、布地にダメージが発生したという。

画像は2019年の公演[写真]=Getty Images


 今回の一件にともない、ユナイテッド・センターの広報担当者は以下の声明を発表、復旧に向けて尽力していることを明かしている。

「現在、ユナイテッド・センターはブルズと協力し、バナー修復の選択肢を検討しております。本シーズン中にバナーが元の位置に戻ることはありませんが、来シーズンには再び掲げられる予定です」

ブルズをけん引するコービー・ホワイト[写真]=Getty Images


 しかし、この不吉なニュースとは裏腹に、バナー撤去以来、ブルズの調子は上向き始めている。

 サクラメント・キングスにザック・ラビーンを放出後、新たなコアとして期待されている若手陣が奮起。マイケル・ジョーダンと同じ、ノースカロライナ大学のDNAを継ぐコービー・ホワイトは直近の15試合で平均21.7得点を記録し、持ち前の得点力が本格化。また、新たな相棒のジョシュ・ギディーも同期間で平均20.7得点、8.7リバウンド、6.8アシストと、ダブルダブルに近しい成績を残しているほか、ルーキーのマタス・ブゼリスもNBAの環境に適応しはじめ、貴重な戦力となっている。

 ブルズは直近の10試合を6勝4敗で勝ち越しており、イースタン・カンファレンス9位につけ、プレーイン圏内を死守。そして、バナー撤去からは4勝1敗とその調子にさらなる拍車がかかっている。

 もしかすると、若いチームはジョーダンやスコッティ・ピッペンたちの過去の栄光が重荷だったのだろうか。もちろん、そんなはずはないはずだが、1日でも早く“強いブルズ”が帰ってくることをリーグは待ち望んでいるに違いない。

文=Meiji

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