【B1第24節見どころ】リーグ戦再開…勝敗差「4」で迎える“神奈川ダービー”は激戦必至

川崎は戦列に復帰したニック・ファジーカスを中心に巻き返しを図る [写真]＝B.LEAGUE

小沼克年

フリーライター

　約3週間ぶりに再開されるB1は、今節から地区優勝とチャンピオンシップ出場へ向けた戦いが激化する。中地区では三遠ネオフェニクスが初の地区制覇までマジック「13」で首位を独走。一方で、首位争いを期待されていた2チームがチャンピオンシップ出場圏外と苦しむ。4位の川崎ブレイブサンダースと6位の横浜ビー・コルセアーズであり、両軍は今節、川崎市とどろきアリーナを舞台に熱き“神奈川ダービー”を繰り広げる。

　Bリーグでの通算対戦成績は32勝4敗と川崎が大きく勝ち越す。だが、昨シーズンのレギュラーシーズンは3勝1敗で、計4戦のうち3試合が1ケタ点差で決着。その後のチャンピオンシップ初戦でも相まみえ、横浜BCが川崎に連勝を収めてセミファイナルへ駒を進めた。

　39試合を消化して、両者の勝敗差は「4」。川崎は2月10日の試合で大黒柱のニック・ファジーカスがコートへ帰還した。彼のコンディションがどこまで上がっているかは、勝敗を大きく左右するポイントになるだろう。新たな戦力として加わったエリック・マーフィーと益子拓己も注目選手であり、中断期間を経た川崎がどんなチームケミストリーを見せるか注目だ。

　対する横浜BCは、河村勇輝とカイ・ソットのホットラインから得点を伸ばせるかが1つのカギを握る。相手に警戒されるなか、河村がどんなゲームメイクを披露してリングをこじ開けるか。守備においてはロスコ・アレンとトーマス・ウィンブッシュの運動量あるスコアラーを自由にさせないことが失点を減らすポイントだ。

カイ・ソットはシーズン途中加入ながら戦力として活躍 [写真]＝B.LEAGUE

　連勝で中断期間を迎えた仙台89ERSは、ホームで京都ハンナリーズを迎え撃つ。失点数の多い京都に対し、攻守両面で差をつけていい再スタートを切りたいところ。注目はラショーン・トーマスと阿部諒。2月に復帰を果たし、前節の富山グラウジーズ戦で24得点を挙げたトーマスにはさらなる期待が持てそうだ。一方の阿部は、岡田侑大とのエース対決を制して勝利の立役者となれるか。攻撃だけでなく、守備でも岡田を苦しめて大学の先輩としての意地を見せたい。

　名古屋市枇杷島スポーツセンターでは、ファイティングイーグルス名古屋と信州ブレイブウォリアーズが激突。堅いディフェンスを武器とするチーム同士の対戦なだけに、引き締まったロースコアゲームが予想される。ただ、信州は1試合平均83.8失点。FE名古屋としては日本人選手が得点を伸ばして勝機を見出したい。経験豊富な笹山貴哉と相馬卓弥には、ワンプレーで流れを変えるようないぶし銀の活躍に期待だ。

　9連勝で西地区首位の琉球ゴールデンキングスを猛追するのは、名古屋ダイヤモンドドルフィンズだ。今節は秋田ノーザンハピネッツをホームに迎えての2連戦。勝利にはリーグ4位の失点数を誇る秋田のディフェンスを上回る攻撃力が必要不可欠となる。ロバート・フランクスが離脱したなか、注目はティム・ソアレスと張本天傑がコートに復帰するかどうか。2人は限られた時間でも、体を張ってチームに勢いを与えたい。須田侑太郎のシュート精度も大きなポイントになそうだ。