2018.11.27
毎節、Bリーグのタフショットを厳選してピックアップする「BEST of TOUGH SHOT Weekly TOP5 presented by G-SHOCK」。Bリーグ2017-18シーズンの第15節から選ばれたタフショットトップ5を大塚商会アルファーズ(B3所属)の青野和人ヘッドコーチに解説してもらった。
解説=青野和人(大塚商会アルファーズ ヘッドコーチ)
写真提供=Bリーグ
【5】#33内海慎吾 大阪エヴェッサvs京都ハンナリーズ GAME2
#33内海選手が決めた合わせからの冷静なバックシュート。第4クォーター残り1分、京都はオフェンスリバウンドから#32ジュリアン・マブンガ選手にボールを託し、攻撃を立て直す。ゆっくりと1on1を仕掛けている際、横にいた#33内海選手のディフェンスが気を取られ#32マブンガ選手にヘルプをしようとした瞬間、#33内海選手がゴールに向かってバックドアカット(ディフェンスの背中を抜けていく動き)でペイントの空いたスペースに飛びこんだ。その動きを見逃さず#32マブンガ選手が出したパスをもらい、着地と同時にシュートフェイク。遅れてきたディフェンスはそのフェイントに引っかかり、体を宙に浮かせた。飛ばされたディフェンスからしっかりファウルを貰いながらバックシュートを決めた。外で待ち、得意とする3ポイントシュートを狙うことが多い#33内海選手だが、相手の裏を2回かいたクレバーなプレーだった。
【4】#53アレックス・カーク アルバルク東京vs千葉ジェッツ GAME1
大接戦の中、#53カーク選手が見せたピック&ロールから高さのあるアリウーププレー。第4クォーター残り6分30秒、A東京が1本確実に欲しい場面。#53カーク選手が外でボールを貰うと、#6馬場雄大選手とのハンドオフ(手渡しパス)プレーになった。#6馬場選手のディフェンスが遅れたため、そのままドライブに行くと千葉の#21ギャビン・エドワーズ選手がボールを止めに入った。一瞬#53カーク選手にディフェンスがいなくなったため、ペイントの真ん中で高いパスを受けそのまま叩きこんだ。ここでは#6馬場選手が#21エドワード選手に向かってドライブし、ディフェンスを引きつけて#21エドワード選手に触られないように高いパスをタイミングよく出したことと、A東京の#31ジャワッド・ウィリアムズ選手が外も打てるため、外を守るべき#53カーク選手を助けるべきかの一瞬の判断の遅れた千葉がこのシュートを演出してしまった。
【3】#33アイラ・ブラウン 琉球ゴールデンキングスvs島根スサノオマジック GAME2
#33ブラウン選手の、ディフェンスの上から叩きこむトマホークダンク。第4クォーター残り3分20秒、ルーズボール(どちらのボールでもないボール)を#14岸本隆一選手が制し、#33ブラウン選手にパスを出そうとした時に、島根のタイラー・ストーン選手がボールを取りに来た。取りに行きすぎたことでカウンターとなり、#33ブラウン選手がディフェンスを置いてゴールにドリブル。そこへヘルプに来た#40ジョシュ・スコット選手の上からダンクシュートし、バスケットカウントとなった。ここでは、#33ブラウン選手が高さのあるダンクではあるが、ブロックショットされないように素早く振り下ろしてタイミングをズラしたところ。ベンチメンバーもその迫力に総立ちとなった。
【2】#4ジェフリー・パーマー 滋賀レイクスターズvs横浜ビー・コルセアーズ GAME1
怒とうの追いあげからゲームを決めた#4パーマー選手の力強いバスケットカウントシュート。第4クォーター残り57秒に横浜のボールから。#21田渡凌選手にシュートエリアよりも高い位置でのボールスクリーンをした際、ディフェンスが下を通ったためズレができ、そのまま#21田渡選手がゴールに向かってドライブ。#40ディオール・フィッシャー選手がブロックにきたため、#4パーマー選手がフリーに。アウトサイドシュートのイメージが多い#4パーマー選手が、このような大事な場面で確実に点を取るためにドライブを選択したことが勝利につながった。フリースローも決め、2ポジションゲーム(2回シュート打たないと追いつかない点差)に広げた。横浜にとって第4クォーターだけで7回のターンオーバーを誘発したディフェンス、速攻やオープンのシュートをコツコツと作ったのは、今後の自信になるゲーム内容となった。
【1】#11桜井良太 レバンガ北海道vs三遠ネオフェニックス GAME1
#11桜井選手が決めた速攻からの技ありバスケットカウントショット。第4クォーター残り1分、三遠のターンオーバーから#8多嶋朝飛選手が、走っている#11桜井選手に素早くパスを出し、スピードドリブルでゴールの右側に持っていった。1人目はボールを後ろに回してかわし、右足で蹴って内側に方向転換。そのままでは左のシュートになるが、横から猛スピードでブロックショットにきた2人目のディフェンスが視界に入ったため、ゴールの右側でシュートに持っていった。ディフェンスが腕を叩いたためファウルとなり、会場全体は大きな歓声で響き渡った。後ろに回しながらのランニングステップは、なかなか試合中にできる技ではないが、器用にこなしてしまう#11桜井選手のスキルの高さに驚く。また、普段から淡々とプレーしている#11桜井選手が感情を出し叫ぶ姿に、選手たちの気持ちが引き締まった。
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