2025.09.02
FIBAアジアカップ2025グループステージ第3戦、グアム戦を前に、「ABEMA」中継で解説を務める群馬クレインサンダーズの辻直人と藤井祐眞が対談した。日本代表の戦いぶりや今後の代表入り候補、長年の盟友である比江島慎について、飾らない言葉で語り合った。
インタビュー・文=入江美紀雄
写真=須田康暉
取材協力=ABEMA
※インタビューは8月10日 FIBAアジアカップ2025 日本代表vsグアム代表の直前に実施
――ここまでの日本代表の戦いぶりを見て、率直な感想をお願いします。
辻 大事な場面でのターンオーバーや、ここで1本欲しいという局面で決めきれない時間がありました。もちろん相手のディフェンスもありますけど、そういうときこそ落ち着いて自分たちの形を出せるといいですよね。グアム戦ではそこをしっかり修正して、いい流れのまま決勝トーナメントに入ってほしいと思います。
藤井 僕は試合を重ねるごとにチームがステップアップしている印象です。初戦のシリア戦は前半に苦しい時間が続きましたけど、後半に吉井(裕鷹)選手が勢いを持ってきてくれて、そこから全体が良くなったと思います。イラン戦は立ち上がりも良かったですし、細かい部分での修正が着実にできていました。だからグアム戦は、この前の2試合よりもさらにいいパフォーマンスになるはずです。

代表の中でどのように自分をアピールするかを話してくれた [写真]=須田康暉
――試合ごとの修正力は、今のチームの強みになってきている印象ですか。
藤井 そうですね。流れが悪いときに何を変えるべきかを全員で共有できている感じがします。試合中に誰かが声をかけたり、ディフェンスからスイッチを入れ直す場面が増えてきたので。
辻 あとは、試合の入り方。入りでミスやシュートの精度が悪いと、立て直すのに時間がかかる。そこを最初から出せれば、もっと楽になると思います。
――トム・ホーバスヘッドコーチのバスケットは、外から見ると慣れるのに時間がかかるように見えます。
辻 代表は短い期間で結果を出さなきゃいけないので、早く順応することが大事です。難しい戦術をやっているわけではないと思うんですけど、普段のチームとの違いを埋めるスピードが必要ですね。そのギャップを早く解消できれば、大きな問題はないはずです。
藤井 僕はあまりそういうのを考えたことがないかもしれないです。代表って、普段は別々のチームでやっている能力の高い選手が集まる場所なので、まずは自分の持ち味をしっかり出すのが一番。遠慮せず、思い切りプレーする方がチームのためになると思います。
辻 もちろん戦術理解は必要ですけど、まずは自分の強みを出してからだと思います。
――お二人とも縁の深い比江島慎選手ですが、代表活動の続行を望みますか。
藤井 やってほしいですね。比江島選手は1学年上ですけど、ほぼ同期みたいなものですし。長く代表でプレーしている姿を見てきて、やっぱりまだまだできると思います。
辻 2012年からずっと代表に入り続けてますからね。それだけ長くトップの舞台で結果を残し続けるのは本当にすごいことだと思います。
藤井 大学時代からですもんね。僕らからしたら、ずっと代表にいるのが当たり前みたいな存在です。
辻 (竹内)譲次さんや太田敦也選手のように長く続けた先輩もいますけど、その中に入っても比江島は間違いなく特別な存在ですよ。
――今後の代表入りが期待できる選手はいますか。
辻 宇都宮ブレックスの小川敦也選手です。スピードもあってサイズもあるし、代表に入ってもペイントにアタックできる力があると思います。そういう選手がいると、オフェンスの幅が広がりますね。

辻が期待を寄せる大型ガードの宇都宮の小川 [写真]=B.LEAGUE
藤井 アルティーリ千葉の渡邉伶音選手。大学を途中で辞めてBリーグに進むという決断は、相当な覚悟がないとできないはず。そういう強い気持ちを持っている選手は、やっぱり伸びる可能性が高いと思います。

藤井はプロ入りを決断したA千葉の渡邉を注目 [写真]=B.LEAGUE
――そういう若い選手が代表に入ると、刺激になりますか。
藤井 もちろんです。自分も負けられないと思いますし、ベテランも若手も関係なく、全員で切磋琢磨できるのが代表の良さだと思います。
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