2023.01.26

テーブス✕吉井✕佐藤…2023年も日本のバスケ界を盛り上げる3人がクロストーク

「ライジングスターズ」に選ばれた(左から)吉井裕鷹、テーブス海、佐藤卓磨が集合
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テーブス海滋賀レイクス)、吉井裕鷹アルバルク東京)、佐藤卓磨千葉ジェッツ)は、トム・ホーバスヘッドコーチ率いる日本代表で活躍する国内屈指のプロバスケットボーラーだ。「代表合宿ではいつも一緒に行動している」という3人は、みなアディダスアスリートでもある。1月13、14日のBリーグ、オールスターで「ライジングスターズ」の一員に選ばれた仲良しトリオが、互いについて、これからのキャリアについて語り合った。

取材協力=アディダス ジャパン

仲良しでありライバルでもあるライジングスターたち

――ライジングスターズとしてアジアオールスターと戦います。楽しみな点は。
テーブス ライジングの選出は2度目ですけど、去年はオールスターが中止になったので、個人的には初めて。なかなかこうやってみんなと会うことはないですし、いろいろなメンバーたちとミックスできて楽しみです。

――皆さんはすでに日本代表でも活躍しています。若手有望株という意味のライジングではないのかとも思います。
佐藤 NBAのオールスターでやっている『ライジング』とは意味合いが違うと思います。僕らはBリーグや日本バスケットを盛り上げていく役目を持っている選手たちだと思う。その自覚をもってBリーグがアジア、世界で有名なリーグになるように頑張らないといけないという気持ちです。

――こうやって3人で会うのは新鮮ですか?
テーブス 3人とも仲良くて会うのを楽しみにしていましたね。代表の活動で一緒だった時以来です。一緒の時間を過ごせるだけで僕は幸せです(笑)。
佐藤 代表合宿の時は一緒にごはんを食べて、お風呂に入って、ずっと一緒に行動していて家族みたいな感じ。結構この3人でいることが多いんですよ。

日本代表の合宿でも3人でいる時間が多いという


――特に吉井選手の代表での活躍をめざましい。2人はどう見ていますか?
テーブス 彼は大阪府で僕は兵庫県の選抜で、中学時代から試合をしたことはあったけど、彼の存在は覚えていなくて。存在感が薄かった(笑)。なのに、代表の中心選手の一人になって本当にすごいなって。
吉井 なんか嫌やな~。いじっているとかじゃなくても、こういうのはなんか嫌ですね (苦笑)。
佐藤 僕は大学のころから吉井を知っていた。やばいヤツが関西(大阪学院大)にいると聞いていて。ダンクもできて、すごいと。それで合宿とかで一緒になってマッチアップして『ものが違うな』って感じました。すごい選手が関西にいたんだなって。
吉井 嫌ですよ……。こう自分が褒められるのは……。でも、ありがとうございます!
テーブス 佐藤 うれしいんやん!
吉井 普段からは海には『マイナーな大学から来て』って突っ込まれるんです(笑)。自分でも自覚はあるけど、そこで臆してはいられないので。僕の中ではアルバルクでルカ(パヴィチェヴィッチ・前ヘッドコーチ)の元でやったのが自信につながっている。すごく厳しい環境で練習したので、すでに一線にいる人たちと戦っても、臆することなくできたのかなと思います。

手応えを感じた2022年、2023年は世界に挑む

――皆さんは世界との距離をどう感じていますか。
テーブス 身体能力やサイズの差は感じる。でも、日本のバスケットのスキルやメンタル的な部分は10年前から比べて上達している。僕も、海外で戦える一人になりたいと思う気持ちが強いです。
佐藤 一番違うと感じたのはリバウンド力。みんな、リングの上で取るのが当たり前です。特にオーストラリアと戦った時、(NBA経験のある)ソーン・メーカー選手はレベルが違うなって驚きました。もっともっとフィジカルに戦わないとダメだなと思ったけど、一方で戦える手応えもあった。日本はサイズが小さいけれど、先にしっかり体を当ててポジションをとるとか、細かいことを徹底的にやれば、勝機があると感じています。
吉井 Bリーグのセンター陣は特に海外選手になっていて、そういう(世界レベルの)相手に常に触れるようになっています。そうすれば代表にいっても(対外国人選手の)耐性はついて来ると思う。僕はオーストラリアとやった時に、身体能力の差より規律の部分の差を感じました。ディフェンスの守り方は一つも隙がなかった。そういう基本的な部分が上にいけばいくほど、ちゃんとある。ただ、アルバルクのアドマイティス監督も欧州の方で、守り方一つから厳しく指導してもらっている。そういう規律はしっかり身についています。

――最後にバスケットボーラーとしての目標を色紙に書いてください。
吉井 僕は『健康』です。最近、こればっかり書いています。健康ありきのバスケット選手、人間だと思います。コロナもインフルもなるべくかからないように。そしてケガをしないことがキャリアを伸ばすうえで大事だと思います。

吉井の今年の目標は『健康』


テーブス 僕は『Get Better Everyday』ですね。漢字が苦手で、英語で書かせていただきました(笑)。昔からずっと思っていることです。将来の目標はあるけど、それより目の前の日々を大事にして、毎日ちょっとずつ良くなっていくことで、5年後、10年後に自分が達成したかったことが達成できているんじゃないかな、と思っています。あとで健康も書き足そうかな。

「毎日ちょっとずつ良くなっていきたい」とテーブス


佐藤 僕は『日本を世界の強豪に』です。サッカー日本代表を見てもわかるように、ずっと準備してきて、誰も勝つと思わなかったドイツやスペインに勝っている姿を見てみんなの心に刻まれたと思います。日本のバスケット界もできるんだぞということを、僕らも色々な選手と切磋琢磨しながら体現していきたいと思います」

「日本のバスケット界もできるんだ」というところを多くの人に見てもらいたいと佐藤は意気込む

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