2024.03.19
レギュラーシーズン上位8チームによる「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022-23」がいよいよ幕を開ける。出場チーム紹介第4回目は、西地区で最後まで優勝争いを繰り広げた島根スサノオマジックをピックアップする。
文=小沼克年
今シーズンの島根スサノオマジックは、あと一歩のところでクラブ初のB1西地区優勝に届かなかった。それでも、2シーズン連続で地区2位の成績を収め、勝率は西地区を制した琉球ゴールデンキングスと同じ8割(48勝12敗)を記録。昨シーズン同様、チャンピオンシップ初戦を松江市総合体育館で戦う権利を得た。
ポール・ヘナレヘッドコーチが就任して2年目の今シーズンは、昨シーズンに1試合平均86.9得点をマークした高い攻撃力に加え、ディフェンス面を強化。シーズン開幕前、キャプテンを務める安藤誓哉は「具体的な数字や戦術よりもマインドセットの部分を大事にしていて、練習中からワンポゼッションを抑える、ここは絶対に抑えなきゃいけない、ということを常に意識しています」と話していた。レギュラーシーズン60試合を終え、1試合平均失点は昨シーズンの78.3点を下回る「75.4」と、数字でも鍛錬の成果が見て取れる。
とはいえ、ライバルチームが最も恐れるのはアップテンポな展開からスコアを重ねる得点力だろう。新加入選手を津山尚大と谷口大智の2名にとどめた今シーズンも、安藤、ペリン・ビュフォード、ニック・ケイが得点源を担い、周りの選手が脇を固める布陣だ。ビュフォードは10度の“トリプルダブル”を達成し、初の得点王を受賞。3ポイントシューターの金丸晃輔(三遠ネオフェニックス)は抜けたが、今シーズンは彼を補うかのように安藤がリーグ記録となる1シーズン191本の3ポイントを沈めれば、ケイも1試合平均44.6パーセントの成功率をマークしてベスト3ポイント成功率賞に輝いた。
昨シーズンのチャンピオンシップではセミファイナル敗退。最後の相手となった琉球との死闘は、第2戦の試合終了間際にブザービーターを浴びてシーズンを終えた。再び始まる悲願達成へのチャレンジに向け、安藤は静かに闘争心を燃やしている。
「昨シーズンの結果を踏まえて、今シーズンは本当に優勝を目指すという気持ちで1シーズン戦ってきました。自分自身のマインドセットも昨シーズンとはもう1段階違うなと感じているので、今シーズンは最後の最後まで戦い続ける覚悟を持っています」
昨シーズンの台風の目は、2022-23シーズンの紛れもない優勝候補だ。
昨シーズンのクォーターファイナル第3戦では、3連続で3ポイントを射抜いてアルバルク東京撃破の立役者となった。今シーズンはケガに苦しんだが、ウィリアムスニカが離脱する今、島根のインサイドは双肩にかかっている。
■クォーターファイナル(vsアルバルク東京@松江市総合体育館)
第1戦:5月12日(金)19:05開始
第2戦:5月13日(土)19:00開始
第3戦:5月15日(月)19:05開始※結果により開催されない可能性あり
■ロスター
・島根(HC:ポール・ヘナレ)
後藤翔平
ペリン・ビュフォード
安藤誓哉
ニック・ケイ
北川弘
リード・トラビス
阿部諒
白濱僚祐
津山尚大
ウィリアムスニカ
谷口大智
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