2024.02.19
9月25日、都内で「B.LEAGUE 2023-24 SEASON TIPOFFカンファレンス」が開催され、B1の各クラブを代表した選手24名が集結。今シーズン限りでの現役引退を表明しているレバンガ北海道の桜井良太が、カンファレンス後の取材に応じた。
桜井にとっては現役ラストシーズンを目前に控えた節目のイベントとなったが、「あまり今の段階で今シーズン最後だなという感情にはなっていなくて、いつも通りだなという感じ」と平常心。それでも「ここ数シーズンは、自分というよりレバンガとして、なかなか文化を作れていないと思うので、『ここからレバンガが強くなっていきそうだな』という一歩を踏み出してシーズンを終えたいと思います。そのためにやれることをしっかりやっていきたいです」と、ラストイヤーに込める思いも口にした。
レバンガ北海道の前身「レラカムイ北海道」時代からクラブの歴史を知る桜井が、北海道に足りない“文化”を持つ代表例として挙げたのが、昨シーズンの王者・琉球ゴールデンキングスだ。「同じプロチームとして立ち上がったなかで、しっかりと毎シーズン強くなっているなと感じる。外国籍選手の入れ替わりはありましたけど、自分たちのやるべきバスケットがあって、それに沿った外国籍選手を連れてきている」と、琉球のチーム作りについてコメント。
クラブ間で経済状況などに差があることから、北海道と琉球が同じような選手補強をできないことは理解しつつ、「たとえ1シーズン強かったとしても、他のチームに引き抜かれてまた一から新しいスタイルを作っていかなければいけないというのが、なかなか勝ち続けられないチームの文化だと思う。うち(レバンガ北海道)はどちらかというとそういう状況にあると思うので、今シーズンはしっかり勤勉さを持って、ルールと技術がしっかりあるチーム、タレント性はないけど選手を連れてきたときに『これがレバンガのバスケットだよ』と伝えて体現していけるようなチームを作っていきたいと思います」と話した。
桜井は思い描く理想を実現するまでの道のりについて「もちろん簡単じゃない」としながらも、「僕が選手としてチームにいるうちにできればよかったですけど、最後に『レバンガという土台ができたね』というシーズンにして終われたら、それはそれで満足です。プレーヤーとしてチームにいるなかで何か一つ残せたな、と思って終われると思います」と胸の内を明かした。
チームは「HARD WORK」をスローガンに、「豊富な運動量と規律性の高い統率の取れたチームディフェンスから、正確性と遂行力を追求し、緻密で再現性の高いオフェンスにつなげるチームバスケット」を今シーズンの目指す姿として掲げている。シーズンを通してこれを体現できれば、桜井が思い描くクラブの理想像にも一歩近づくはずだ。
まずはホームで迎える10月7日の2023-24シーズン開幕戦、秋田ノーザンハピネッツ戦で、目指すバスケットを披露できるか。桜井と北海道にとって節目となるシーズンがまもなく始まる。
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