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昨年、ウインターカップでは決勝で敗れて涙をのんだ福岡第一高校(福岡県)。そのリベンジも懸けた今年は崎濱秀斗と山口瑛司(ともに3年)のダブルキャプテンを中心に始動した。
しかし、3月の『全九州高等学校バスケットボール春季選手権大会』で、スターターのアピア パトリック眞(3年)が膝の大ケガ負い、いきなりアクシデントに見舞われてしまう。同大会は優勝で終えたが、「アピアがいてのバスケットをしていたので」と、井手口孝コーチも頭を抱えることとなった。
だが、メンバー編成を変えながらチーム作りを進め、6月のインターハイ福岡県予選では優勝。決勝戦では福岡大学附属大濠高校と1枠の出場権を争い、見事に夏の全国行きを決めた。
そして連覇をかけて臨んだインターハイ。チーム事情は決して明るいものではなく、大会前に「常に誰かがケガをしていた」(井手口コーチ)ということも影響して、「やりこめていない」状況であった。それが弱さとなって出たのが準決勝で、東山高校(京都府)との一戦に75-93で敗退。インターハイはベスト4で姿を消すこととなった。「お互いを信じ切れるぐらい練習をやらないといけないのでしょう」と、井手口コーチは試合後にコメントしている。
9月には崎濱がトップリーグの試合中に足を骨折し長期離脱を強いられてしまったが、エース不在の間に山口をはじめ、他の選手たちが奮起。「オフェンスやディフェンスのやり方をいろいろと変えて臨んだ」という11月19日のトップリーグ最終戦(対東山)では、敗れはしたものの「少し方向性としては良くなっているかなと思います」と、兆しも見えてきた。
そして12月に入って崎濱、アピアが本格復帰。「短い期間でチームを作っていきたいし、もう少し戦えるチームにはなるのではないかなと思います」と、井手口コーチ。全員がそろってから約1カ月弱。急ピッチでのチーム強化となるが、冬のリベンジを狙う福岡第一は、100人を超える大所帯の力を結集し、最終決戦へと向かう。
取材・文=田島早苗