2023.12.19
アテネオ・デ・マニラ大学(フィリピン)との激突した「Sun Chlorella presents World University Basketball Series(WUBS)」準決勝は、73−58で快勝。最終的に15点の差がついたが、第4クォーターまではどちらに転んでもおかしくない展開だった。
この試合、白鷗大は脇真大(4年)が両チーム最多となる15得点の記録。しかし、チームのエースは決して本調子ではなかった。序盤からシュートがリングに嫌われる場面が多く、第1クォーターには脇の口からは「やべー…」と漏らす声が聞こえるほど。審判の笛にもアジャストできず、第3クォーター中盤には2度目のオフェンスファウルを取られて4個目のファウルを犯す。ベンチへ下がらざるを得ない状況となった中、ラスト10分を残してのスコアは43−40と拮抗していた。
しかし白鷗大は、エース不在の最終クォーターで30−18と突き放した。ポーグ健(3年)の連続得点で5点を積み上げると、陳岡流羽(3年)、八重樫ショーン龍(1年)、ジョエルモンガ(2年)らの得点でたたみ掛け、終盤には点差を16点に拡大。3分あまりで一気に流れを呼び込み、試合を決めた。
チームは大会直前まで、脇、佐藤涼成(2年)、境アリーム(1年)の3選手、さらには網野友雄ヘッドコーチがU22日本代表活動のためチームを離れていた。それだけに、ベンチメンバーも存在感を示して勝利できたことは、陳岡にとって喜びもひとしおだった。
「脇さんたちが代表活動をしていたとき、残ったメンバーでずっと練習していました。4年生はケガ人もいて少ない状況だったので、3年生の根本(大)やポーグ、僕とかが積極的に声を出してチームを引っ張っていました。アシスタントコーチの(石井)悠右さんもずっと僕たちにアドバイスしてくれていたので、今日はその成果が出せてよかったです」
最後はコートに戻った脇も仲間へ感謝の言葉を送り、決勝戦を見据えた。
「自分がファウルトラブルになってしまっても、チームメイトが頑張って繋いでくれました。明日も日本のファンの皆さんの前でプレーできることに感謝して、全員で優勝を狙いにいきたいと思います」
WUBS初代王者のアテネオ大を退けた白鷗大は、優勝をかけて国立政治大学(チャイニーズ・タイペイ)と激突する。東海大学、さらにはラドフォード大学(アメリカ)を撃破して勝ち上がってきた強敵だ。
チーム史上初の栄冠、さらには今季初タイトルをかけ、白鷗大は今日も一枚岩となって勝利をつかみにいく。
取材・文・写真=小沼克年
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